8日、都内の党本部で役員人事を発表する小沢一郎民主党新代表。(撮影:吉川忠行)

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民主党の小沢一郎代表は8日、東京都千代田区の党本部で記者会見を開き、鳩山由紀夫幹事長や渡部恒三国対委員長ら前原執行部を再任する方針を発表した。代表選で敗れた菅直人氏は、代表代行として小沢代表を補佐する。

 小沢氏は、偽メール問題の責任をとって総退陣した前原執行部を再任する理由として、現在会期中の国会対応などを挙げ「100%とは言えないかもしれないが、党内融和を心がけてやることは間違いない」と独自の挙党態勢を示した。一方、他の役員ポストを兼任する仙谷由人幹事長代理、川端達夫国対委員長代理、平野博文国対委員長代理の3氏については「筋の通らない人事のあり方」として再任しない方針。新執行部の任期は、通常国会終了までか、9月までとする考えを明らかにした。

 会見に同席した鳩山氏は、小沢代表が決めた人事について「正しい判断をされた」と述べ、「小沢代表、菅代表代行という強力な陣容の中で党の運営に努めてまいりたい」と語った。代表代行への起用が決まった菅氏は、「代表が行動される中で、忙しくてできない部分について、お役に立てればと思う」と述べた。

 小沢氏は、同日午後に党本部入りし、午後3時から1時間弱、菅、鳩山両氏と会談して執行部人事の方針を伝えた。小沢氏は、鳩山氏に前原執行部に対して再任の承諾を得るように指示。また、菅氏から、小沢、菅、鳩山3氏で毎週1回、打ち合わせの機会を作るように提案があると、小沢氏は合意した。【了】