XFN-ASIAによると、ブッシュ政権は中国を不公正な為替操縦国として認定する方向で検討している模様だ。これは米紙ウォール・ストリート・ジャーナルと英紙フィナンシャル・タイムズが米財務省幹部の話として20日付で報じたもの。

  それによると、米財務省は議会に年2回提出する外国為替報告書を作成しているが、その中で、中国政府は為替政策を通じて、中国が米国に対し不公正貿易を行っていると認定する見通しだ。

  中国の人民元が対ドルで低く抑えられると、米国からの輸入品の価格が上昇する一方で、中国製品の輸出価格が下落するため、輸出競争力が増し、中国の輸出拡大につながると見られている。昨年の米国の対中貿易赤字は、全体の赤字額の4分の1以上を占める2020億ドル(約24兆円)に達しており、ブッシュ大統領は、議会や一部業界から早急な対応を求められている。

  スノー米財務長官は先週、米国内のテレビ番組で、中国に対し、引き続き人民元改革を進めるよう求めるとの姿勢を示している。【了】

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