19日のナポリ戦で終了間際に追いつき、勝ち点1を獲得したインテルは、安堵のため息をつく間もないようだ。プレー内容や結果が出ないことへの批判に加え、インテルは新たな問題に直面している。2013-14シーズンの決算で、1億300万ユーロ(約140億7000万円)と巨額の赤字が出たのだ。

過去の赤字に加えての金額だけに、インテルはファイナンシャルフェアプレー(FFP)の枠組みにとどまれないことになる。UEFAはすでに警鐘を鳴らしており、エリック・トヒル会長は11月7日、負債を解消するための財政・スポーツ・マネジメント面でのプロジェクトを提示しなければならない。

トヒル会長はすでに懸念された財政状況でクラブを引き継いでおり、今はその結果に直面しなければいけないということだ。UEFAからの処分も予想される。インテルのマイケル・ボーリングブロークCEOは、「過去にうまくいかなかったことを修正したい。UEFAがどんな決断を下しても、我々には受け入れる準備がある」と話した。

トヒル会長は決算を承認した株主総会で、次のように話している。

「FFPにはポジティブなメッセージが含まれている。クラブがオーナーのおもちゃにならないようにするということだ。だが、現状の是正には2、3年かかる。去年の我々は良い結果を残し、欧州の舞台に進んだ。今はチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得できるかもしれない。私は良いプロジェクトだと確信している。だが、毎年進めていかなければいけない」

つまり、投資はするが、ゆっくりと、莫大な金額ではなく、ということだ。サポーターが聞きたいコメントではないだろう。いずれにしても、国内で3位以内に入るか、ヨーロッパリーグで優勝し、CL出場権を獲得することは、名門クラブだからというだけでなく、インテルの未来を保証する鍵となる。