複数の韓国メディアは30日、韓国初の宇宙ロケット・羅老(ナロ)号が打ち上げに成功してから1年を迎え、国産ロケットの開発という新たな宇宙計画が持ち上がっていると伝えた。目標は2020年という。

 2013年1月30日に打ち上げられた羅老号は、上段のみ韓国製で、下段のロケット部分はロシア製、組み立てもロシアが行うといったロシアの技術に大きく依存するものだった。

 韓国が20年までに完成を予定している宇宙ロケットは、月の探査船を積んだ3段式タイプで、部品の製造から最終的な組み立てまで、すべて韓国のメーカーが行うという。

 韓国ロケットに登載される「75トン級エンジン」の設計はすでに完了しており、テスト設備の工事も15年5月には完成する見込みだ。

 報道によると、韓国航空宇宙産業(KAI)のハ・ソンリョン代表理事は「ロケットの総組み立てを国産化することで、最終的には海外への輸出を目指す計画」と話した。また韓国航空宇宙研究院(KARI)のキム・スンジョ院長は「月の探査を通じて韓国ロケットの性能を世界に確認させられれば、次は韓国がほかの国の衛星を打ち上げることができる」と述べ、宇宙産業への参入に期待を示した。

 韓国政府は、宇宙産業を未来の新成長動力とみなし、国産ロケットの開発に当初の予算より4000億ウォン増やした1兆9000億ウォン(約1330億円)を投資する計画という。(編集担当:新川悠)