シーズンは始まったばかりであり、今は色々な個所の形を模索している段階である。そんな中で期待を持たせる形を見せつつあるのが、菊池と丸の1,2番コンビ。一方で形が見えないのがリリーフ陣の勝ちパターンである。今日はポイントに分けて少し触れたい。

■打線
 8試合で出塁率.342と、まずまずの出足を見せている菊池。目下絶好調の丸とのコンビは強い期待感を抱かせてくれている。打点こそ少ないがエルドレッドも.290 1HRと結果を残してくれているし、延長でのHRや土壇場の同点タイムリーなど印象的な一打も多い。

 出遅れていたルイスも日曜の試合では犠牲フライ、三遊間を破るヒット、センターオーバーのタイムリーツーベースと気分を良くする結果が出ており、足でもサードスチールを含む3盗塁。栗原は万全ではないもののいい打球も多く、復調の気配もある。もう一つヒットは出ないがチームトップの6四球と繋ぎをしている梵と併せ、1〜6番は形となりつつあり、ヤクルト戦で3ランを放っている廣瀬や好調の安部がもったいないという状態は今後次第ではあるが、望ましい。消去法でスタメンを選んでいた昨年に比べればだが。

 下位打線の堂林は日曜にHR。初球のアウトローツーシーム系を右中間に持っていかれては、投手としてはたまらない。ただその後の打席では3三振。これで8試合で11三振であり、144試合で198三振ペース。延長が3試合あったので打席数が多いとはいえ、ルイスも同数。まだ時間はかかりそうである。

■走塁
 丸のリードなど、盗塁面での意識が高い。先日はノーマークの中、エルドレッドが二盗、ルイスが三盗、さらにダブルスチールの形の本盗などがあり、合計で12盗塁。ただ反面走塁死も生まれている。
 いずれにせよ序盤は走るものの、6月あたりから落ち込む傾向があるここ数年のカープ。どこまで走り続けられるか。ポテンシャル的には、フルシーズンとなると菊池か。

■守備
 ライトエルドレッド、センター丸、レフトルイスの形が続いているが、果たしてこれでシーズンを戦えるのかという不安感はある。ルイスのライトはハナから厳しいと思っていたため、OP戦でセンター起用を試すべきでは、とは思っていたが(ルイスはキャリア的にレフトが最も出場数が多く、続いてセンター)。
 全体的に野手はまだ入れ替える段階ではないが、評価を下げている白濱の守備面がややネック。後釜を育てなければいけないのだが。

■先発
 マエケン大竹が2試合連続で好投。バリントンも内容がいい。久本も2試合目で6回を投げ、ある程度目処が立った。野村はまだ少し様子見だが、まずは次回登板次第。
 5枚に計算が立ってきたので、次は6枚目。福井と戸田が入れ替わり、中崎がロングリリーフ、戸田が先発6枚目になる見通しか。戸田の登録が早いので中継ぎ待機も考えられるが、リリーフとしてはまだ計算が立たないため、経験の少ない一軍に少し慣れさせておこうという考えもあるかもしれない。

■中継
 福井がOP戦の数字のままシーズンでも炎上し、二軍降格。ロングリリーフ役にはそのまま中崎が収まりそうだが、横山も失点を重ねており、7回を投げる投手に不安が残る。永川が最短なら水曜日に再登録可能だが、二軍戦で試してからという話だったので、今週の6連戦はアテにしづらい。

 大問題なのは今村の登板過多。ロングリリーフ含め8試合中6試合で登板し、投球回数は7回2/3。しかしホールドは3つ。もう少し信頼できるリリーフの枚数を増やさなければ、ここからチームが崩壊しかねない。