ユヴェントスとの契約が正式に終了する６月30日、FWアレッサンドロ・デル・ピエーロが自らの公式サイトを通じて最後のあいさつをした。

「ここで終わる。僕のユヴェントスとの契約は今日で満了だ。新たに決まったことじゃないけど、『オフィシャル』というのは、いずれにしても一定の影響があるものだ。僕にとって、これは悲しい瞬間ではない。後悔もノスタルジーもないよ。この数日、ユヴェントスでのラストシーズンであったことを振り返ってみて、望み得る最高の夢を再び経験できたのだからね」

「すべての記憶、喜び、栄光、そして最近のいくらかの悔しさ…今日、これらの映像がすべて僕の前を過ぎ去った。あのトリノでのラストゲームのときの、素晴らしい抱擁のところで薄れていった。あのシーンは、すべての終わりだ。ずっと忘れたくない瞬間だよ。あの５月13日は僕の心に刻まれている。消すことはできない」

「しばらく前、バカンスへ向かう前に、僕はヴィノーヴォ（練習場）の自分の物を片付けた。練習場のピッチを去るときに、そこで立ち止まったよ。そこは、写真を撮り、サインを求め、あいさつをするために、雪や寒さ、雨、照りつく日差しの中で、君らが何カ月も僕を待ってくれた場所だ。でも、今回は僕の方が君らにあいさつし、君らに感謝する番だね」

「選手たちは過ぎ去っていくけど、ユヴェントスは残る。僕のチームメートたちは残るし、彼らの幸運を願っているよ。ずっと彼らのことを応援する。そして何より、君らサポーターが残るんだ。君たちがユヴェントスなんだよ。僕が愛し、ずっと愛するユニフォーム、僕が望み、リスペクトしてきたユニフォームは、ずっと残っていくんだ」

「何より、背番号が固定制になってからずっと僕の名前が刻まれてきた10番も、僕の後に誰かが着られることをうれしく思っている。次にあのユニフォームを着る選手のことを思うとうれしいね。イタリアと世界のどこからで、あのユニフォームを着ることを夢に見てくれる人がいるのは幸せだ。そして、僕がカンピオーネたちや模範、レジェンドたちに対して思ったように、その人が僕の歴史を追いかけたいと望んでくれれば、僕は誇りに思うだろう」

「明日から、僕はユヴェントスの選手ではなくなる。でも、僕はずっと君らの一人だ。今から別の冒険が始まる。僕は19年前の夏と同じように、気迫に満ちているよ。アリヴェデルチ（また会おう）、みんな。すべてに感謝しているよ」