■日本は1度もドイツに勝ったことが無かった
グループリーグ最終戦から、女子W杯の取材に入っている。いきなりイングランドに完敗した試合を見たので、とてもドイツを破る快挙は想像できなかった。

会場のヴォルフスブルグは超満員。スタンド中が熱狂的にドイツを後押しした。もちろんそれがプレッシャーになる場合もあるが、こういう状況でドイツ民族は滅法強い。しかも日本は中立地も含めて、ドイツに1度も勝ったことがなかった。

■スピードとパワーで自陣に釘付けとなる日本
優勝がノルマのドイツは、序盤からスピードとパワーで日本を自陣に閉じ込めてしまう。特に右サイドで長身のガレフレケスが、わずか10mで後方から日本選手2人を追い越してしまったのを見た時には、お手上げかと思った。どちらも基本は4−4−2、MFの中盤2枚の攻防がカギになるが、押し上げてくるドイツのプレッシャーが速く、日本は簡単に狭いスペースへ追い込まれ、相手のバイタルエリアでミスが出る。イングランド戦の再現を予感させた。

前半ドイツの猛攻を受けた日本の唯一の決定機は、攻撃参加した岩清水のアウトサイドのパスがDFのミスを誘発し、永里がフリーで打てたシーン。しかし力んでミスキックで枠を外すと、佐々木監督は「相手がドイツということで気持ちが入り過ぎ、ミスも多い」と見て、あっさりと後半から丸山に替えてしまった。そして結果的には、この思い切りの良い交代が、功を奏したわけだ。

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■著者プロフィール
加部究

1958年生まれ。東京都出身。立教大学を卒業後、スポーツニッポンへ入社。ワールドカップを取材するため会社を3年で退職。以降、1986年メキシコワールドカップから6大会連続で取材を行っている。近著に『ワールドカップ全史』(コスミック出版)がある。


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