驚くべき、そして嘆かわしいニュースです。
シンシナチ・レッズの若きエース(と言っても過言ではないでしょう)のマイク・リークが、地元シンシナチのデパートでTシャツ6枚、計59ドル98セントを万引きし、現行犯逮捕されたというものです。
現地からの報道によると、彼は「メイシーズ」というアメリカに数多くある比較的カジュアルなデパートで、Tシャツの値札をわざわざ剥がして持ちだそうとしたらしく、その模様は警備用のカメラでしっかり撮影されていたようです。
そして、店舗を出たところを「御用」、お縄を頂戴することになりました・・・

マイク・リークは2009年のアマチュアドラフトで、名門アリゾナ州立大学から全体でも9番目という大変高い評価でレッズに指名され入団しました。
その年は結局登板の機会は無く、プロ初年度となる昨季はスプリング・トレーニングで好投し、あのアロスディス・チャップマン(キューバから亡命した速球王です)らとの競争に勝ち抜き、見事開幕メジャーの座を獲得。1965年のドラフト開始以降21人目の「ドラフト経由での入団でマイナー経験無しでメジャーデビューした男」となりました。
ということは、あのスティーブン・ストラスバーグと同期でかつ一足先にデビューしたということになります。
シーズンを通して見るとやや竜頭蛇尾の傾向はありましたが、24試合に登板し8勝4敗とまずまずの成績を残しています。

しかし、これからのレッズッ投手陣の屋台骨を支える立場にあるホープがケチな万引きとは・・・
年俸4250万ドルの人物がなぜ故、6枚で60ドル弱のTシャツなんぞを万引きする必要があったのでしょうか?
よほどそのTシャツのデザインがカッコ良く、かつその時点で途方もなくレジが混んでいた?
そうあって欲しいとは思いますが、そのTシャツは単価10ドルにも満たないくらいの安物ですからそれなりのモノでしかなかったでしょうし、中小都市のシンシナチのデパートが月曜日の昼間に混んでいたとも思えません。

人も羨む立場にありように見えるリークも実は多大なプレッシャーと戦う日々で、精神的にやや病んでいたのかも知れません。
でなければ、そこまで稼いでいながら万引きをする理由が見当たりません。
少なくとも初犯のようですし。