広東省にあるゴム工場オーナーの息子が、サッカー賭博で約1800万円の負債を抱えたまま失踪するという事件が発生した。そこには金銭では解決できない、父親と息子との大きな心の溝があった。鳳凰網が伝えた。

 失踪したのは同省東莞市にあるゴム工場オーナーの19になる息子。年始早々に借金取り数名が父親の工場に現れたことで事情が発覚した。数日前には10名ほどが押しかけ、拳銃のようなもので脅されたという。借金取りの話によると、息子は昨年12月にサッカー賭博に参加して、総額147万元分負けたとのことで、本人のサインと母印が押された借用書まで用意されていた。

 あまりの借金の多さにうろたえた父親は取材に対して「お金がなくて悪いことをしないようにと毎月2万5000円の小遣いをあげていたのに」と語った。しかし、息子の悪行は今回が初めてではなかったのである。

 昨年3月にも息子はサッカー賭博に手を染めて約17万円負けていた。やはり借金取りが工場に押しかけたためにその場で返済し、息子の悪習を断ち切るために生徒の管理が徹底している湖南省の学校に入学させた。しかし9月には「もう賭博はしない」と再三訴える息子を信用して東莞に連れ戻し、小遣いを与えるようになった。そして息子は親の期待を裏切り、再び賭博に手を染めたのであった。

 「息子は内気で、いつも部屋のカギを閉めてインターネットをしていた。何も気にかけなかったことを後悔している」と父親は自分の落ち度を認め、さらに「息子は頭がいいうえに、日ごろのモヤモヤに耐えられなくなって、自分は能力があることを見せたかったのだろう」「父親の七光りで生きていくのが嫌だったのだろう」と息子をかばった。そして、「戻ってきたら息子としっかりコミュニケーションを取りたい」と一日も早い息子の帰りを願った。(編集担当:柳川俊之)



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