雲南省昆明市内で7月下旬、違法に営業する風俗店を警察が急襲した際、「オレは四川省の人民代表大会の代表(議員)だ!」、「共産党員だ」などと叫んで抵抗した客について、中国では追加報道が行われない状態が続いている。多くのインターネット・ユーザーが参加して、問題ある言動をした人物の身元をつきとめる「人肉捜査」の動きも見られない。

 中国メディアは7月末、昆明警察による違法風俗店の取り締まりを一斉に報じた。自分を「人民代表大会の議員」、「共産党員」などと言って警察に抵抗した男性客に焦点を当てた記事も多く、同男性客の顔写真も紹介した。

 中国メディアの多くは7月末時点で、男性客を「自称・議員」などと紹介した。しかしその後、実際に四川省の議員であるかどうかを確認した記事は、見当たらない。これまでの例では、写真などを元に男性客の身元を突き止めようとする「人肉捜査」が始まるはずだが、その動きもみられないなど、不自然な状態が続いている。(編集担当:如月隼人)



■最新記事
風俗店で客「オレは議員だ、共産党員だ!」と大暴れ=中国
事故報道を阻止する共産党幹部、実況放送で「オン・エア」=南京
警官隊が高級官僚夫人に暴行、公安局が謝罪「人違いだった」
政府高官が自殺、ネットに「喜びの声」ずらり=中国
「人肉捜査」禁止の動き、ネットの声「官に都合悪いから」=中国