「自分を変えたい!という思いで、2006年から新宿駅東口の掃除を始めた」という、当時大学生の荒川祐二さん。彼が唱えた清掃活動は徐々に拡大し、日本全域から今では世界規模のムーブメントに成長。その“ゴミを拾っていた日本の若者”に注目した、台湾の日刊紙・中國時報が彼の生きざまを紹介した。

 中國時報は「荒川祐二さんは“一緒に掃除をしてくれる人を募集!”という看板を背負いながら、新宿でゴミ拾いをしていたという。1人ぼっちだった彼は、3年半という時を経て数万人のメンバーの中心人物となった。彼の成功から我々は、“誰にでもできる簡単なことで、人生を変えられる”と学ぶことができる」と掲載。「荒川祐二さんという人物は、上智大学経済学部出身で、著書に2008年出版の『半ケツとゴミ拾い』がある。自信も夢もないのん気な大学生だった彼は、日本で最も汚い新宿をきれいにしたい、という思いで毎朝6時に清掃することを決めた」というプロフィールも紹介した。

 そして、「最初に賛同してくれたのはホームレスの老人で、3か月後に50人を超え、“護美(ごみ)の日”と設定した半年後の07年5月3日には、日本全国27か所で444人が清掃活動に参加。荒川さんはインターネットを通して、大衆にこの運動を呼びかけた」という動向と、09年5月3日には「1万人ごみ拾いウィーク」として世界26か国の1万5000人以上が参加、10年にはなんと10万人以上の賛同者を動員した事実を伝えた。

 文末は「今では立派な社会運動家となった荒川さんは、日本各地で講演会を開催し、“小さな行動を起こすだけで楽しくなれる。最初の一歩を踏み出す勇気を持つことが、一番大切なこと”と訴えている。自己改革のための彼の一途な思いと行動は、尊敬に値する」と締めくくられ、台湾での反響が高かったそうだ。(編集担当:饒波貴子・黄珮君)



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