サッカー・ワールドカップの開催国である南アフリカは、開催国としては初となるグループリーグ敗退が決定した。騰訊網はワールドカップ開催によって南アフリカ経済がFIFAにだまされたうえに搾り取られたとする記事を掲載した。

 2004年5月に第19回ワールドカップの開催地が決定してから6年、大会の開催に向けて努力してきた南アフリカだったが、その結果が同国のグループリーグ敗退と、FIFAによる国内経済の搾取だったと記事は伝えた。まず、南アフリカが開催権を獲得するとFIFAは同国内における収益や活動をすべて非課税にする「不平等条約」の締結を迫ったという。

 そして、開催に向けて行われた大規模工事では合わせて10のスタジアムや施設の新設、改修が行われ、31億米ドルがつぎ込まれた。FIFAはワールドカップの開催で同国の失業問題が改善されると発表したが、同国の今年第1四半期の失業率は25.2%で昨年第4四半期より0.9ポイント上昇した。さらに、治安の悪さによって現地観戦をあきらめる国外サポーターが続出したことでスタジアムには空席が目立ち、当初の予算の40倍で同国GDPの1.72%を占める43億ドルという巨額投資を回収することは難しい状況になっている。これが「FIFAが南アフリカをだました」と思わせる原因になったようだ。

 記事では、ある南アフリカの文化部門の役人が「傲慢(ごうまん)でうそつき、人間味のないFIFAは南アフリカの経済を空っぽにしたばかりか、サポーターや現地文化について何の配慮も見せなかった。FIFAは強盗犯だ」という怒りのコメントを発したことを伝えた。(編集担当:柳川俊之)



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