29日、ユヴェントスはチーロ・フェッラーラ監督の解任を発表すると同時に、アルベルト・ザッケローニ新監督の誕生を伝えている。

ザッケローニ新監督は、その日の練習で選手たちを指導し、さっそく不振に陥っているチームの立て直しに動き出した。この練習を終えた後、指揮官は就任記者会見に臨んでいる。

今シーズンの目標を問われた新監督は、「私の狙いは、チャンピオンズリーグ出場権を獲得することだ。それが最低ラインとなる」とコメント。チームとの初対面は上々だったようで、「選手たちと話をしたよ。期待していたとおりの反応だったね。私は選手たちが要求に応えてくれることを望んでいる。私にタレントは必要ない」と話した。

この日はチーロ・フェッラーラ前監督と話を交わす機会もあったそうだ。ザッケローニ新監督は、「練習前にフェッラーラとあいさつをしたよ。チームの状況について知りたいとは思わなかった。私はチームの新しいページをめくりたいんだ」と述べ、前監督との話が短いものであったことを明かしている。

そして、自分のやり方でチームを立て直す自信があるようで、「私には勝つための明確なアイディアがある。フェッラーラを非難するつもりはないが、私は自分の策を植え付けるよ。チームのことは分かっている。ミランというハイレベルなチームを率いた経験があるからね。ユヴェントスは非常に大きな組織だ。どれほどのチームがユヴェントスよりも上にいるかは分からないね」と語った。

自身の成功を確信するザッケローニ監督は、「自分の戦いに勝つことができると確信している。そのために私はここに来たのだからね。とにかく、選手みんなを平均的なレベルまで引き上げなければいけない。ここまで、チームは負傷者の続出などに苦しんでいた。完璧なシステムなど存在しない。チームの個性に合わせて、フォーメーションを変えることは可能だ。選手の特徴によって、変化のあるものだろう。ひとつのアイディアを持っているよ。とはいえ、まずは選手の特徴を確認しなければいけない。私は熱狂的な3バック愛用者というわけではないんだ。自分の目標を達成してユーヴェを去ることになるなら、私は誇りに思うだろうね」と、ユヴェントスでの挑戦にモチベーションを高めている。

ザッケローニ監督の契約は今シーズンいっぱいとなっているため、次の指揮官を迎えるまでのつなぎとの見方が強いが、クラブから提示された契約は気にしていないそうだ。同監督は、「私は1981年から指導者をしている。初めて2年契約というものをしたのは、20年経ってからミランと交わしたものだった。ウディネーゼでは1年契約を結んで、結局3年続いたね。契約よりも続くか、それより前に終わるかは大事なことではない」と語り、クラブがリヴァプールからラファエル・ベニテス監督を引き抜くのではないかとの噂には関心を示さなかった。