USB2.0の10倍にあたる最大4.8Gbpsの高速転送を実現した「USB3.0」が次世代のインターフェースとして期待を集めていますが、USB3.0を圧倒する速度を実現した超高速転送インターフェースをNECが開発したそうです。

なんと安価なUSBケーブルで超高速通信が可能になるとのこと。

詳細は以下の通り。
コンシューマ機器間の超高速通信を実現する次世代インターフェース回路技術を開発(2009年4月2日): プレスリリース | NEC

このリリースによると、NECはコンシューマ機器間の通信インターフェースとして、USB2.0で用いられるケーブルなどの「安価で柔軟性はあるが信号劣化が生じやすい伝送ケーブル」を利用しつつ、超高速通信を可能にする回路技術を開発したそうです。

従来は安価なケーブルを用いてデータを高速転送する際には、発生する信号波形の歪みを回路で完全に補正する必要があったため、回路の処理能力が通信速度のボトルネックとなっていたとのこと。

そして新たな技術では意図的に一定量の歪みを残した状態で信号を受信することや、1つの入力データに対して毎回補正処理を行っていたのに対して、4つの入力データごとに1回だけ補正処理を実行することで、歪みの発生しづらい高価なケーブルを用いた場合と同等の超高速通信を実現できるとしています。

なお、実際に2時間のハイビジョン動画コンテンツを「USB2.0」を用いて伝送した場合の転送時間は約14分、「USB3.0」を用いた場合は約80秒となっていましたが、今回開発された新たな通信インターフェースを用いた場合は約22秒で転送できたそうです。まさに圧倒的。

非常に画期的な技術ですが、NECはこの技術の製品化に向けて今後も積極的な研究開発を進めるとしています。

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