インタビュー:星村麻衣「今だからこそ、言えることがある」
今年7月から放送を開始した、竹野内豊・菅野美穂ら出演によるドラマ「Tomorrow -陽はまたのぼる-」で主題歌「ひかり」を手掛け、最終回には自身初となるドラマ出演を果たした星村麻衣。裸足でのピアノ弾き語りスタイルから“裸足のピアノガール”として注目を集める彼女が今月17日、前作「Joyful」より2年8ヶ月ぶりとなる待望のサードアルバム「MY LIFE」を発表した。
――前回にお話を伺ってからひと月程しか経っていませんが、先月に「ひかり」をリリースしてメディアに出演されたりと、ご自身でも反響を感じる場面はあったのではないでしょうか。
星村麻衣(以降、星村):そうですね。テレビ出演とかもたくさんして、周りの方からいっぱい声を掛けてもらったり、ファンの方の反響とかもすごくあって。あとは「疎遠になってた友達から…」とか、よく言うじゃないですか。あれがリアルにあるんだな、と思いましたね(笑)。――音楽配信のランキングで1位を獲得したりと、自分自身の実感としては?
星村:すごくたくさんの人に聴いて頂いているんだなと思うんですけど、まだ自分としてはそれほど実感が無いですね。――テレビで裸足でピアノを弾かれていたので、“裸足のピアノガール”と紹介させて頂きましたが、ピアノはいつ頃からやられていたんですか?
星村:4歳からですね。――最初はクラシックから始めて、現在のJ-POPの曲を自分で作詞・作曲し始めたのはいつ頃ですか?
星村:作詞・作曲を始めたのは16歳ぐらいなんですけど、4〜5歳の頃から割と普通にJ-POPが好きだったので、その時のチャートに入っている音楽とかを自分の耳でコピーして、家で弾き語りしたりしていましたね。――偏見なのかもしれませんが、クラシックのアーティストを取材すると、親も演奏家で幼少期から海外留学してみたいな家庭環境だったり、クラシック以外の音楽との接点も少なかったりしますが、別にそういうわけではないんですね。
星村:そうですね。習い事としてはピアノだけをやってきて、小学校ですけど部活とかも音楽系のものに入っていたりもしたんですけど、いわゆるその、ピアノを習っているとよく“お嬢様”みたいなことを言われるじゃないですか。では全く!ないですね、私の場合は、本当に(笑)。――高校の時にバンドを組んだりは?
星村:一度だけ文化祭で女友達と。みんなそれが初めての楽器だったんですけど、なぜか私はピアノじゃなくギターで(笑)。椎名林檎さんのカバーとかして。――作詞・作曲を始めた当時と今とでは、やっている音楽性は変わらないですか?
星村:でも、幅みたいなものは、もちろん最近の方がものすごく出てきたなとは思いますね。昔だったら頑なに“ピアノ!”みたいな、ピアノの音色のフレーズを優先させていた時もあったんですけど、今は割と曲全体を、メロディーと歌詞をものすごく大事にして、それに合ったアレンジを心掛けているので。――中には、ピアノが入っていない曲もありますもんね。
星村:全然ありますね。――前作「Joyful」から約3年ぶりのサードアルバム「MY LIFE」ですが、その間にリリースされたシングルを聴くと、それ以前とは変わった印象を受けていたのですが、例えば移籍など環境の変化によるものはありましたか?
星村:あまり自分の中ではそんなに。変わったといえば、人が変わったぐらい。担当の方だったり、人間関係がガラリと変わったことは大きかったですけど、音楽の部分で言えば、変えようとか、変わってるなとか、そんなに意識は無かったですね。――それ以前と比べてという訳ではないんですけど、「Joyful」後にリリースされたシングルは、カップリングの曲がタイトル曲になっても全然おかしくないくらい、クオリティの高さを感じていたので。
星村:あぁ、嬉しいです!――ただ、「MY LIFE」の収録曲を見た時に、「カップリングが1曲も入ってない…」って(笑)。
星村:そうなんですよね。その時々に好きな曲がたくさんたまってきていて、自分の曲ってその一つ一つが子どもみたいな感覚があるので、できるだけ日の目を見せてやりたいみたいなことで(笑)、今回は新しいものを入れていきたいというのが。カップリングは、カップリングで聴いてもらって。