平原綾香
 今年7月、16作目となるシングル「さよなら 私の夏」をリリースした平原綾香。10月9日より倉本聰脚本により放送開始となるフジテレビ開局50周年記念ドラマ「風のガーデン」(毎週木曜22時から放送)では、平原綾香がドラマ主題歌「ノクターン」を担当し、女優としても出演する。

 11月12日にリリースとなるニューシングル「ノクターン」は、ショパンの同名曲を原曲に、英語の歌詞で切なく“愛”を歌う。2003年12月にリリースした、ホルスト作曲の組曲「惑星」を原曲にしたデビューシングル「Jupiter」同様に、クラシックの優美な旋律と深みのある歌声が相まったドラマティックな楽曲で、200年の時空を超えて、ショパンの曲に新たな命が吹き込まれたよう。また「ノクターン」の日本語版「カンパニュラの恋」は、ドラマの内容に合わせて平原綾香が作詞。ドラマの重要な場面で劇的に登場するという仕掛けが用意されている。

 女優としての役柄は、ホテルのラウンジなどでピアノの弾き語りをしている無名歌手という設定で、中井貴一演じる末期癌を抱える主人公の最後の恋人という、物語のキーパーソンの一人。平原綾香をこの役に抜擢した倉本聰は、平原の「明日」を「優しい時間」(2005年1月期)の主題歌にと自らオファーするなど、これまで彼女のアーティストとしてのセンスを信頼してきた。今回の女優としての起用については、「歌手の役っていうのは、普通の役者ではなく、歌い手じゃないとできないんですよね。それから平原さんが持っている、ある純粋さみたいなものがこの役に合っていた」とその理由を明かした。

 しかし、その時点で平原の演技力については未知数だったため、倉本は「できるだろうかと実は、ドキドキしていたんです(笑)」と明かすが、「本読み(台本の読み合わせ)を聞いて、あぁよかったとホッとしました」と言うほど、平原は堂々たる演技を見せた。どんなに緊張していることだろうかと心配していた中井貴一も「初めてとは思えないくらいのナチュラルさに“やられた感あり!”です。彼女の歌には表現力があると思っていましたが、芝居についても同じように感じました」とその演技力に太鼓判を押している。

 当の平原綾香は「自分には無理だと思い一度はお断りしたのですが、『やります』って言ってしまってから後になって『どうしよう』って」と照れながらも、「ストーリーを聞いただけで涙がぽろぽろ出てきてしまいました。テーマでもある“最後に自分が帰る場所”について考えさせられました」と倉本脚本に共感した様子。「『優しい時間』で主題歌として関わった時にも感動しましたが、今回は役者として参加できて、とても光栄だと思っています」と述べている。

平原綾香 - アーティスト情報

風のガーデン - フジテレビ
風のガーデン「北の花便り」

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