竹内まりや (C)Smile Publishers Inc.

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 11月25日にデビュー40周年を迎える竹内まりや(63)。1978年のデビュー以降、数々のヒット曲、名曲を生み出し年齢、性別を超えて愛されるシンガー・ソングライターとして第一線で活躍を続ける。

【写真】ライブ中ほか、貴重な竹内まりやの姿(全6枚)

 同じく日本の音楽シーンを代表するアーティストの夫・山下達郎と1982年に結婚してからは、ほぼテレビ出演やライブ活動を行わず“シンガー・ソング専業主婦”と自称する稀有(けう)な存在の彼女の貴重な3つのライブをまとめた映画が公開される。

制作秘話をスタッフにインタビュー

 18年ぶりに姿を現した伝説のライブ『souvenir』(2000年)、2010年『souvenir again』。そして、33年ぶりの全国ツアーとなった『souvenir 2014』を自ら監修し、初映画化。竹内の右腕として製作に参加した株式会社セップの長谷川葉月さんは、

「プロジェクトが始動したのは、昨年の6月ごろ。つい先月まで作業をしていましたので、1年以上、作品と向き合っていたことになると思います」

 作業が深夜を越え、朝になってしまったこともたびたびあったという。

「作品で流れる曲を選んだのは、まりやさんご本人です。さまざまなパターンを何度も組み直されていました。当時のライブ映像を見ながら、ファンのみなさんがかけてくださる歓声や拍手がとても印象に残っているようで、懐かしがられていましたね。

 この作品でまりやさんがいちばんこだわられていたのは“音”。劇場で当時のライブの臨場感を味わっていただけるかどうかです。映画館で座席に座っているみなさんにどう聴こえるのか、繰り返し検証されていました」

 聴きたかったあの名曲が流れると、思わず映画館だということを忘れ拍手をしてしまいそうになるはずだ。また、今作にはライブ映像に加え、久々に訪れたというLAでの姿や、“素”の顔を垣間見ることができるレコーディングスタジオでの貴重な撮影も。

「LAは、まりやさんがデビューアルバムをレコーディングした場所でもあります。車での移動中も当時を振り返られたり、楽器店やレコードショップなどのいろいろなお話を聞かせていただきました。

 映画にもデビュー当時の貴重なお写真が出てきますので、ぜひ注目していただきたいです。冒頭のドライレイクのシーンは、夕暮れの柔らかい光の中を歩くまりやさんがとても印象的だと思います」

 今作で実際に竹内と作業した印象を聞くと、

「もっとよくなるところはないか、工夫できることはないかと、まりやさんは最後の最後まで熱心に取り組まれていました。これまでも、そうやって多くの素晴らしい楽曲を制作されてこられたんだろうなと感じました。

 誰に対しても本当に気さくでユーモアのある優しい方。この作品に誰よりも熱心に向かわれていたのが、まりやさんです。その姿こそが、映画を待ってくださるみなさんへの真摯(しんし)な気持ちの表れだと思います」