iPhoneも、Androidも、通信も10年で激変なのに、料金だけがほぼ変わらない?
今からおよそ10年前の2008年7月、第3世代移動通信システム(3G)に対応した米アップル製のスマートフォン「iPhone 3G」が発売された。
iPhone 3Gは、北米や欧州、アジアやオーストラリアなどでの販売に続き、日本でもソフトバンクモバイルから発売となり、またたく間に人気商品になっていった。
■10年で、驚くほど進化した通信業界
当初、ソフトバンクモバイルのみが取り扱っていたiPhone。
・iPhone 4Sからは、auおよび沖縄セルラーが、
・iPhone 5s/5cからは、NTTドコモが、
それぞれ取り扱いを開始し、3大キャリアすべてでiPhoneを提供するようになった。
さらに、その後、アップルストアでは、SIMフリーモデルの販売も開始となる。
今では、ワイモバイル、UQ mobileでもiPhoneを取り扱っている。
一方で、
iPhoneに対抗する米グーグルのモバイル向けプラットフォーム「Android」もこの10年で大きな革新を遂げている。
日本国内では、iPhoneから遅れることおよそ1年、2009年にHTC製「HT-03A」がNTTドコモから発売された。
iPhone人気が過熱する中で、Androidスマートフォンやタブレットは着実に進化を遂げ、シェアを拡大していく。
そして2017年時点で、Androidはスマートフォン用OSとしては世界トップと成長している。
スマートフォンの台頭と、それに伴う通信環境や活用するサービスなど、通信業界では膨大な変化やトラブルが巻き起こった。
今では、スマートフォンを使って、SNSやチャットでの連絡から、動画や音楽の試聴など、モバイルサービスを使わない生活は考えられないほどに、世界は一変した。
この10年は、まさに通信業界にとって、それまでの常識や生活を覆す、すさまじい進化を果たしたといえるだろう。
そんな中で、意外なことに、「変わらないもの」がある。
■激変の10年間でも変化がない?
2008年4月、NTTドコモはブランド力向上のための「新ドコモ宣言」を発表、企業ロゴも現在のものに変更した。
そうNTTドコモの現在の赤いロゴは、10年が経過したことになる。
NTTドコモのロゴが10年間変わっていないことにも驚きだが、そのほかにも、ほとんど変化を見せていないものがある。
それが「通話料金」だ。
■10年前の料金プランと通信料金は同じ?
movaの料金プラン
10年以上前のNTTドコモのカタログには、
・第3世代移動通信システム(3G)のFOMA
・第2世代移動通信システム(2G)のmova
それぞれの料金プランが記載されている。
・FOMA
FOMAプラン39
基本使用料4,095円(税込)
いちねん割引、ファミリー割引適用に最安値で2,656円(税込)
1分あたりの通話料金…35円(平日日中ドコモケータイに発信した場合)
・mova
プランB
基本使用料3,675円(税込)
いちねん割引、ファミリー割引適用に最安値で2,383円(税込)
1分あたりの通話料金…58円(平日日中ドコモケータイに発信した場合)
以前は、地域や時間帯、かける相手によって細かく料金が設定されていた。
そのため、上記よりも安い場合もある。
当時、NTTドコモの通信料金は、とりわけ分かりにくい設定だったと言ってもいいだろう。ちなみに他社では、基本使用料が3,000円台の低価格帯プランの通話料金は、1分あたり35円〜40円台というのが相場で、シンプルだったからだ。
■通話料金の相場は10年間変化なし?
Xiの料金プラン
続いて、現在のNTTドコモの料金プランを見てみよう。
・Xi(スマートフォン、タブレット、ケータイ向け)
カケホーダイライトプラン(2年契約時)基本使用料1,836円(税込)
データSパック 3,780円(税込)
1分あたりの国内通話料…43円 30秒ごとに20円(税抜)
(1回5分以内の国内通話はかけ放題 / 家族内の国内通話はかけ放題)
シンプルプラン(2年契約時)基本使用料1,058円(税込)
ウルトラデータLパック 6,480円(税込)
1分あたりの国内通話料…43円 30秒ごとに20円(税抜)
(家族内の国内通話はかけ放題)
主要な通信事業者は、ほぼ横並びといった形は当時から現在まで続いている。
無料通話以外の設定は30秒ごと20円(税抜)が相場だ。
かつての料金形態では、
・基本使用料が高額なプランになれば通話料金が10円台にまで下がる
・数百から数千円分までの通話料が込みになった料金プラン
などもあった。
現在では、
・通話がし放題になるプラン
・それ以外のプラン
この2つに大別できる料金形態が主流だ。
個別の契約によっては、10年前よりも支払う金額が安くなったというユーザーもいるだろう。
しかし、少なくとも
・国内通話の設定料金が1分あたり40円程度
この価格は、この10年、ほぼ変わっていない。
FOMAとXiを比較すると、むしろ高くさえなっている。
NTTドコモの総合カタログ 2005年4月(左)、2018年3月(右)
通信での技術革新は、日進月歩している。
しかし料金に関しては、停滞や横並び現象が起きていることは否めないだろう。
なお、ソフトバンクモバイルが2007年1月にサービスを開始した料金プラン「ホワイトプラン」も30秒ごとに20円(税抜)という通話料金で、現在も変わっていない。
2106bpm
iPhone 3Gは、北米や欧州、アジアやオーストラリアなどでの販売に続き、日本でもソフトバンクモバイルから発売となり、またたく間に人気商品になっていった。
■10年で、驚くほど進化した通信業界
当初、ソフトバンクモバイルのみが取り扱っていたiPhone。
・iPhone 4Sからは、auおよび沖縄セルラーが、
・iPhone 5s/5cからは、NTTドコモが、
それぞれ取り扱いを開始し、3大キャリアすべてでiPhoneを提供するようになった。
さらに、その後、アップルストアでは、SIMフリーモデルの販売も開始となる。
今では、ワイモバイル、UQ mobileでもiPhoneを取り扱っている。
一方で、
iPhoneに対抗する米グーグルのモバイル向けプラットフォーム「Android」もこの10年で大きな革新を遂げている。
日本国内では、iPhoneから遅れることおよそ1年、2009年にHTC製「HT-03A」がNTTドコモから発売された。
iPhone人気が過熱する中で、Androidスマートフォンやタブレットは着実に進化を遂げ、シェアを拡大していく。
そして2017年時点で、Androidはスマートフォン用OSとしては世界トップと成長している。
スマートフォンの台頭と、それに伴う通信環境や活用するサービスなど、通信業界では膨大な変化やトラブルが巻き起こった。
今では、スマートフォンを使って、SNSやチャットでの連絡から、動画や音楽の試聴など、モバイルサービスを使わない生活は考えられないほどに、世界は一変した。
この10年は、まさに通信業界にとって、それまでの常識や生活を覆す、すさまじい進化を果たしたといえるだろう。
そんな中で、意外なことに、「変わらないもの」がある。
■激変の10年間でも変化がない?
2008年4月、NTTドコモはブランド力向上のための「新ドコモ宣言」を発表、企業ロゴも現在のものに変更した。
そうNTTドコモの現在の赤いロゴは、10年が経過したことになる。
NTTドコモのロゴが10年間変わっていないことにも驚きだが、そのほかにも、ほとんど変化を見せていないものがある。
それが「通話料金」だ。
■10年前の料金プランと通信料金は同じ?
movaの料金プラン
10年以上前のNTTドコモのカタログには、
・第3世代移動通信システム(3G)のFOMA
・第2世代移動通信システム(2G)のmova
それぞれの料金プランが記載されている。
・FOMA
FOMAプラン39
基本使用料4,095円(税込)
いちねん割引、ファミリー割引適用に最安値で2,656円(税込)
1分あたりの通話料金…35円(平日日中ドコモケータイに発信した場合)
・mova
プランB
基本使用料3,675円(税込)
いちねん割引、ファミリー割引適用に最安値で2,383円(税込)
1分あたりの通話料金…58円(平日日中ドコモケータイに発信した場合)
以前は、地域や時間帯、かける相手によって細かく料金が設定されていた。
そのため、上記よりも安い場合もある。
当時、NTTドコモの通信料金は、とりわけ分かりにくい設定だったと言ってもいいだろう。ちなみに他社では、基本使用料が3,000円台の低価格帯プランの通話料金は、1分あたり35円〜40円台というのが相場で、シンプルだったからだ。
■通話料金の相場は10年間変化なし?
Xiの料金プラン
続いて、現在のNTTドコモの料金プランを見てみよう。
・Xi(スマートフォン、タブレット、ケータイ向け)
カケホーダイライトプラン(2年契約時)基本使用料1,836円(税込)
データSパック 3,780円(税込)
1分あたりの国内通話料…43円 30秒ごとに20円(税抜)
(1回5分以内の国内通話はかけ放題 / 家族内の国内通話はかけ放題)
シンプルプラン(2年契約時)基本使用料1,058円(税込)
ウルトラデータLパック 6,480円(税込)
1分あたりの国内通話料…43円 30秒ごとに20円(税抜)
(家族内の国内通話はかけ放題)
主要な通信事業者は、ほぼ横並びといった形は当時から現在まで続いている。
無料通話以外の設定は30秒ごと20円(税抜)が相場だ。
かつての料金形態では、
・基本使用料が高額なプランになれば通話料金が10円台にまで下がる
・数百から数千円分までの通話料が込みになった料金プラン
などもあった。
現在では、
・通話がし放題になるプラン
・それ以外のプラン
この2つに大別できる料金形態が主流だ。
個別の契約によっては、10年前よりも支払う金額が安くなったというユーザーもいるだろう。
しかし、少なくとも
・国内通話の設定料金が1分あたり40円程度
この価格は、この10年、ほぼ変わっていない。
FOMAとXiを比較すると、むしろ高くさえなっている。
NTTドコモの総合カタログ 2005年4月(左)、2018年3月(右)
通信での技術革新は、日進月歩している。
しかし料金に関しては、停滞や横並び現象が起きていることは否めないだろう。
なお、ソフトバンクモバイルが2007年1月にサービスを開始した料金プラン「ホワイトプラン」も30秒ごとに20円(税抜)という通話料金で、現在も変わっていない。
2106bpm