羽生結弦とハビエル・フェルナンデス【写真:Getty Images】

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羽生は同じオーサー門下生のフェルナンデスに感謝「カナダに行くこともなかった」

 平昌五輪フィギュアスケート男子シングルで66年ぶりの連覇を達成した羽生結弦(ANA)。17日に行われたフリーで迫真の演技を演じ、感動を呼んだ一方で、同じブライアン・オーサーに師事する盟友ハビエル・フェルナンデス(スペイン)も銅メダルを獲得。スペインメディアは“同門の絆”にスポットライトを当てている。

「ハニュウ ハビエル・フェルナンデスがいなければ、僕はここまで到達できなかった」と特集したのは、スペイン地元紙「AS」だった。

 カナダ・トロントの「クリケット・クラブ」でフェルナンデスとともに技を磨いてきた羽生が試合後の記者会見で“スペインの貴公子”に感謝の言葉を伝えたことを紹介している。

「ハビがいなければ、カナダに行くこともなかった」

 先にオーサー氏に師事していた兄弟子をリスペクトしていた羽生。その絆は広く知られ、記事では「ハビエル・フェルナンデスはライバル関係にもかかわらず、日本人(羽生)との真実の友情について常々公言してきた」と伝えている。

フェルナンデスが語った関係性「リンクを離れたら僕たちは抱き合うし、友達さ」

 フェルナンデスのコメントも紹介。「僕たちはそれぞれトレーニングをしている。お互いに競い合うけど、リンクを離れたら僕たちは抱き合うし、友達さ」と語ったという。

 “スーペル・ハビ”の異名を取り、母国スペインで人気を誇る男は、表彰台で羽生の金メダルを祝福。羽生もまた、一礼を返したシーンも記事では紹介している。

 地元メディアのみならず、国際オリンピック委員会(IOC)が運営するテレビチャンネル「オリンピックチャンネル」も公式ツイッターで「友情はオリンピックの意義。氷上でのライバルはリンク外では友人」とつづり、試合後のリンク上で羽生とフェルナンデスが笑顔で2ショット写真に納まる一枚が公開されている。

 カナダ・トロントの地で切磋琢磨し合い、世界の大舞台で鎬を削ってきたからこそ、2人がたどり着いた高み。冬の平昌で輝いた同門の絆は、話題を呼んでいる。(THE ANSWER編集部)