13年間行方不明だったIMAGE衛星みつかる。NASAがID確認、再び観測可能か試験も


2005年に地上との交信が途絶えてしまい、その後行方がわからなくなっていたNASA人工衛星IMAGE(Imager for Magnetopause-to-Aurora Global Exploration)が、13年ぶりに発見されました。アマチュア天文家が1月20日に謎の電波をキャッチし、NASAがIMAGE衛星だと確認したとのこと。
IMAGE衛星は地球磁気圏を観測し、太陽風が与える変化を観測するために2000年に打ち上げられた人工衛星。当初2002年までだった予定を延長して観測を続けていたものの、2005年に衛星が地球の影に入る"食"の状態になったあと、通信再開に失敗。なんどか回復を試みたものの復旧はできず、ミッション終了を告げられていました。

ところが今月はじめ、SpaceXが打ち上げた謎の衛星ZUMAを探していたアマチュア天文家が、ZUMAとは違う謎の電波を受信。IMAGE衛星ではないかとNASAに報告しました。

しかしNASAにはすでにIMAGE衛星と通信するための環境はなく、技術者たちはリバースエンジニアリングの手法を用い、2週間かけてIMAGE衛星用の通信システムを再構築しました。メリーランド州のジョンズ・ホプキンズ応用物理学研究所は、衛星から受信したテレメトリーデータを解析し、信号に含まれていたID情報からそれがIMAGE衛星で間違いないことを確認しました。

NASAは今後数週間をかけてIMAGE衛星が送ってきているデータを解析し、衛星の現状を確認するとともに観測機器類の電源をオンにしてそれが動作するかどうかを確かめる予定です。