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人気スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」が、配信からまもなく1周年をむかえる。2016年7月のリリース後、老若男女問わず街中にプレイヤーがあふれ、社会現象にもなった。

一方で、若年層を中心に「ポケモンGO」離れも進む。以前はよく遊んでいたけど最近は...という読者も多いのではないだろうか。そんな流行に陰り(?)が見える中、意外な世代でいまも「ブーム」が続く。

中高生の「8割」は疎遠に

ポケモンGOは、17年6月時点で世界累計ダウンロード数7億5千万回を突破した。

サービス開始1周年を記念し、初となるリアルイベントも7月22日に米・グランドパークで開催。6月20日にチケットが発売されると、開始後わずか30分で完売、根強い人気がうかがえる。

リリースから順調に成長を続けているかにみえるポケモンGOだが、他方でこんなデータもある。

フィールズ総研(東京・渋谷)が16年12月、全国の小学生から69歳までの男女1万1456人を対象にした調査によると、「ポケモンGO」利用経験者のうち、現在も継続して遊んでいる人は40.9%と半数以下だった。特に10代での「ポケモンGO離れ」が顕著で、中高生では約8割が離脱していた。

しかし、暗い話題だけではない。シニア世代ではなおも人気のようだ。継続して遊んでいる50代は51.6%、60代では52.3%と、ともに半数以上が「現役トレーナー」だった。

インターネットの掲示板でも、

「50歳以上が集うポケモンGO大集合」

というスレッドが6月9日に立ち上がり、高齢トレーナーたちが連日、情報交換にいそしむ。21日時点で350ほどの投稿が寄せられている。

引きこもり対策にも

それでは、なぜ50〜60代で「ポケモンGO」の継続率が高いのか。

日本SPセンター・シニアマーケティング研究所(東京・渋谷)の担当者は21日、J-CASTニュースの取材に対し、あくまで推測ですが、と前置きしつつ3点を指摘する。

1点目が、「子・孫による影響」。

子どもが、ポケモンの第一世代(1996年〜98年発売の赤・緑・青・ピカチュウ版)のため、「親子でポケモンを楽しんでいたので親しみがあるシニア世代は少なくないと思います」。

また、「ポケモンGOに熱中する孫とコミュニケーションをとるために始め、自身も傾倒するシニアが多いのでは」とも予想する。

2点目は、「設計が非常にシンプルなため」だ。

ポケモンGOは、ゲーム初心者でも楽しめるよう、わかりやすい操作方法を特徴とする。そのため、「シニアでも気軽に挑戦しやすい」という。さらに、

「シニア世代は他の年代に比べて一度ハマると息が長いです。それが継続率の高さにつながっているのかもしれません」。

3点目は、「健康維持・増進のため」。

ゲームでは、位置情報をもとにストーリーが展開するため、利用者は「歩行」を強いられる。よって、ちょっとした外出先や旅先での暇つぶしとして重宝される。健康維持・増進目的での利用者も一定数いるようだ。

「現在、シニアのひきこもりが問題となっていますが、ポケモンGOがより普及することで問題解決に一役買うかもしれません」

と生活改善効果も期待できるとした。