自分にウソはつけない。そうだろ? 

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男性ホルモンの豊富な男性はウソをつかない――。ドイツ・ボン大学のバーン・ウェバー博士(神経科学)のチームが、いわゆる"マッチョ"な男ほど誠実だという研究結果を2015年10月、米科学誌「PLOS ONE」に発表しました。

実験に使われたのは男らしさを象徴するホルモン「テストステロン」です。骨や筋肉と強くし、闘争本能の源とも言われています。

"正直でありたい"マッチョ男たち

研究チームは、健康な若い男性91人を2つのグループに分け、46人にはテストステロン50ミリグラムを、残りの45人にはプラセボ(ニセ薬)を肌に塗りました。被験者には何を塗ったかは教えませんでした。翌日、全員の体内のテストステロン濃度を測ると、テストステロン塗布グループの濃度は明らかに高くなっていました。

さて、ここからが実験のキモです。被験者には全員、個室でサイコロの出た目によって点数をつけ、その結果をパソコンに入力するというゲームをしてもらいました。点数が多いほど、お金をたくさんもらえるというルールです。

誰も見ていないので、いくらでもウソの入力はできますが、統計的に1〜6の目が出る確率は同じだから、極端に高い点数を報告した者はウソをついていることがわかる仕組みです。

その結果、テストステロン塗布の男性は、プラセボの男性に比べ、平均的に点数が低く、統計上出る目が予想される「正直な数値」に近かったのです。つまり、男性ホルモンの濃度が高い状態の男性ほど、たとえ人が見ていなくても、正直に出た目を申告したということです。

「テストステロンは、英雄的な利他主義の行動を起こすモチベーションになると推測されます。常に真っ正直でありたいと、男性が自分にプライドを持ち、前向きであり続けるための手助けをするのです」とウェバー博士。

誠実で正直、それでいて肉体もバッチリ! なのですが、一方で"マッチョ男ほど浮気性"という研究結果も出ています。

米国で行われた3000人以上を対象にしたほかの研究では、テストステロン量が多い男性ほど恋愛関係にあるパートナーの数が多く、再婚率が高いという結果が出ています。そして、子育てに参加する割合や子どもへの関心度も低くなると言います。

「ウソはつかないのに、浮気はするんかい!」と突っ込みたくなりますが、実際問題、浮気など隠し事がヘタクソなのは概して男性のような気がします。それなら誠実であり続ければいいのに......。っていうか隠せないなら浮気しなきゃいいのに......。"自分の心に誠実"ってことですかね(汗)。

ゲス川谷は細マッチョ系なのかガリガリ系なのか

では、最近のモテ男の条件でもある「細マッチョ」系はどうなの――? これについても、筋肉が発達していて痩せ型な人は、テストステロン値が高い場合が多いとの研究があります。ムキムキのゴリマッチョでも、細マッチョでも、ゆるマッチョでも、筋肉量が多いということで、「男性ホルモンが多い」=「嘘はつかないけど浮気性」の可能性アリです。

「やっぱり男って信用できない」と見限る前に、周りを見渡してください。細見のスーツやスキニージーンズなどハードル高めのファッションをさらりと着こなし、異性っぽさを感じさせないガリガリ系男子や、優しくて大らかな人が多いというぽっちゃり系男子という選択肢もあります。

体形別男性診断、いかがでしたか? もちろん、見た目が全てではありませんし、個人差もあります。でも、知り合いのマッチョ男性を思い浮かべながら、「確かに当たっているかも...」と思ったのは記者だけではないと思います。