au対応の格安SIMなのに使えないauスマホがある? 見分け方と使うための方法

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格安SIMの普及で、筆者のまわりでも一般の友人が格安SIMを導入するケースが増えてきた。
ドコモ系以外にも、auのスマホでも「mineo」や「UQ mobile」の格安SIMが利用できるようになったことが浸透に拍車をかけているようだ。

しかし、au対応の格安SIMでも、使えないauスマホがあるのを知っているだろうか。

●VoLTE対応モデルは原則として格安SIMが使えない
それは、VoLTE(VoiceOver LTE)を採用したAndroidスマホだ。
VoLTEは、音声通話に高速通信の「LTE」を採用することで、通信品質が向上するほか、電話着信の反応も向上するとメリットが多い。また、auのみならずドコモもソフトバンクも採用しており、今年のモデルは大半がVoLTE対応になっている。

しかし、auのVoLTE対応スマホだけ、ちょっとややこしいのだ。
これらは、「mineo」や「UQ mobile」の格安SIMを入れても通信できない。

格安SIMはKDDIの通信網を利用する。普通に考えれば格安SIMを挿せば使えると思うだろう。
実際、ドコモのVoLTE対応スマホでは、ドコモ通信網に対応した格安SIMを挿すだけで通信が利用できる。

しかし、auのVoLTE対応スマホだけは、格安SIMを使うのにはSIMロック解除が必要なのだ。

●見分け方は「V」の文字
どの機種が使えるか、使えないかの見分け方はそれほど難しくない。
auは「VoLTE」対応モデルの場合、機種の型番に「V」の文字を入れている。
例えば、Xperiaの場合は以下のようになる。

・Xperia Z3 SOL26(2014年冬モデル) VoLTE非対応 KDDI通信を使った格安SIM利用可能
・Xperia Z4 SOV31(2015年夏モデル) VoLTE対応 KDDIの通信を使った格安SIM原則利用不可

というものだ。
SOは、メーカー名の略で、その後に出てくる「V」が「VoLTE」の略となる。

つまり、格安SIMを使いたいのであれば、「V」の入った型番のauスマホかどうかに注意すればよい。


スマホ機種名の下に小さく書いてあるのが型番だ


●「VoLTE」対応スマホでも、格安SIMを使う方法はある
実は、auの「VoLTE」対応スマホでも格安SIMを使う方法がある。
その条件というのは、
・対象スマホのSIMロック解除
・「VoLTE」に対応した契約の格安SIM

の2つだ。

特に2つめの条件となる、「VoLTE」対応格安SIMは、「mineo」から11月19日に提供される予定だ。
これにより、格安SIMでもVoLTE対応スマホが使えるようになる。

しかし、問題は1つめの対象スマホSIMロック解除だ。
現状だと、「VoLTE」対応かつ、「SIMロック解除」できているスマホを探すのは大変難しいと言える。
一部モデルはそもそもSIMロック解除に対応していないからだ。

当面は、auのスマホで格安SIMを使う場合は、「V」という文字の入っていない型番のスマホを選んで使うのが間違いないだろう。

mineo発表会資料(PDF)


布施 繁樹