Windows 10よりスゴイ? 次の新Office 2016でマイクロソフトの大攻勢がはじまる
7月29日のWindows 10リリースに注目が集まっているが、それ以上に注目したいのがOfficeだ。
いま、マイクロソフトはすべてのプラットフォーム用の新しいOfficeを急ピッチで開発しているのだ。
それが完成したとき、新しいOfficeの存在感は、今まで以上に、圧倒的なものになりそうだ。
●静かに急激に進行しているOfficeのマルチデバイス化
マイクロソフトのOfficeといえば、ビジネスからパーソナルまで幅広く利用されているソフトだ。
いまや、WordやExcel、PowerPointがないと、仕事にならない人は多いだろう。
実は、今月末にリリースされるWindows 10の話題に隠れているが、このOfficeがいま、大きく変わろうとしている。
最大の変化は、Officeのマルチデバイス化だ。
・2014年10月にはiPad/iPhone版のOfficeがリリース
・2015年1月にはAndroidタブレット版のOfficeもリリース
と、Officeのマルチデバイス化は静かに進められていた。
Androidタブレット版は、最新のAndroid 5.0(Lollipop)に未対応で、インテル系のx86/x64プロセッサでも動かないという問題があったが、ここにきて、Lollipopにもインテル系のプロセッサにも対応してきた。
また、直近の2015年6月にはAndroidスマートフォン版のOfficeもリリースされた。
これは、従来の簡易版のOffice Mobileではなく、編集機能も備えた正式なOfficeアプリだ。これで、iOSだけでなく、Android環境でもOfficeの利用環境が整備されたことになる。
【画面1】Androidタブレット版のOffice(画面はWord)。スマートフォン版も提供されて、Android環境でもOfficeを利用可能になった。
●Windows 10のあとにくるのはOffice 2016
そしてWindowsデスクトップ版のOfficeでも、新バージョンのOffice 2016が開発中だ。
現在、プレビュー版が公開されていて、登録すれば誰でも試用することができる。
同様にMac版のOffice 2016も開発中だ。
こちらも、プレビュー版が利用できる。リリース時期は、どちらも2015年後半が予定されている。
【画面2】2015年後半のリリースが予定されているWindowsデスクトップ版のOffice 2016のプレビュー版(画面はExcel 2016)。誰でも試用できる。
さらに、Windows 10のユニバーサルアプリ版のOfficeも開発中だ。
こちらは、スマートフォンと小型タブレットには無料でプリインストールされる。
そのほかのデバイスでは、Windowsストアからダウンロードするスタイルになる予定だ。
このように、マイクロソフトは、いま、
あらゆるOS・デバイスで利用できるOfficeを急ピッチで開発しているのだ。
7月29日にWindows 10がリリースされ、少し熱が収まったころには、Office 2016の話題が大きくクローズアップされる状況に移るだろう。そのとき、多くのユーザーが、あらゆる環境でOfficeが利用可能になっている事実に気づくはずだ。
●すべてのプラットフォームで利用できる新生Officeが誕生する
iPad版やAndroid版のOfficeは、個人利用は無料だが、商目的で使うにはOffice 365の契約が必要になる。おそらくWindows 10のユニバーサル版Officeも同様になるだろう。
したがって、OSやデバイスの壁を越えて本格的にOfficeを活用するなら、Office 365の契約が不可欠になる。
いま、OfficeはiOS、Android、Windows、Macのすべてプラットフォームで動くアプリケーションソフトになろうとしている。これにクラウドを組み合わせると、すべてのプラットフォームで同じデータを表示・編集できるようになる。
これは、けっこうすごいことだ。
ユーザーとしては、Windows 10の無償アップデートに目が行きがちだが、そのあとに控える新しいOfficeこそ、マイクロソフトにとっての最重要な製品なのだ。
マイクロソフトは、Windowsをプラットフォームの1つと割り切り、複数のプラットフォームをまたいで動くOfficeによって勝負をかけているのである。
Windows 10後のマイクロソフトの動きにこそ、注目したい。
・ Office 2016 プレビュー
・ Office for Mac プレビュー
井上健語(フリーランスライター)
いま、マイクロソフトはすべてのプラットフォーム用の新しいOfficeを急ピッチで開発しているのだ。
それが完成したとき、新しいOfficeの存在感は、今まで以上に、圧倒的なものになりそうだ。
●静かに急激に進行しているOfficeのマルチデバイス化
マイクロソフトのOfficeといえば、ビジネスからパーソナルまで幅広く利用されているソフトだ。
いまや、WordやExcel、PowerPointがないと、仕事にならない人は多いだろう。
実は、今月末にリリースされるWindows 10の話題に隠れているが、このOfficeがいま、大きく変わろうとしている。
最大の変化は、Officeのマルチデバイス化だ。
・2014年10月にはiPad/iPhone版のOfficeがリリース
・2015年1月にはAndroidタブレット版のOfficeもリリース
と、Officeのマルチデバイス化は静かに進められていた。
Androidタブレット版は、最新のAndroid 5.0(Lollipop)に未対応で、インテル系のx86/x64プロセッサでも動かないという問題があったが、ここにきて、Lollipopにもインテル系のプロセッサにも対応してきた。
また、直近の2015年6月にはAndroidスマートフォン版のOfficeもリリースされた。
これは、従来の簡易版のOffice Mobileではなく、編集機能も備えた正式なOfficeアプリだ。これで、iOSだけでなく、Android環境でもOfficeの利用環境が整備されたことになる。
【画面1】Androidタブレット版のOffice(画面はWord)。スマートフォン版も提供されて、Android環境でもOfficeを利用可能になった。
●Windows 10のあとにくるのはOffice 2016
そしてWindowsデスクトップ版のOfficeでも、新バージョンのOffice 2016が開発中だ。
現在、プレビュー版が公開されていて、登録すれば誰でも試用することができる。
同様にMac版のOffice 2016も開発中だ。
こちらも、プレビュー版が利用できる。リリース時期は、どちらも2015年後半が予定されている。
【画面2】2015年後半のリリースが予定されているWindowsデスクトップ版のOffice 2016のプレビュー版(画面はExcel 2016)。誰でも試用できる。
さらに、Windows 10のユニバーサルアプリ版のOfficeも開発中だ。
こちらは、スマートフォンと小型タブレットには無料でプリインストールされる。
そのほかのデバイスでは、Windowsストアからダウンロードするスタイルになる予定だ。
このように、マイクロソフトは、いま、
あらゆるOS・デバイスで利用できるOfficeを急ピッチで開発しているのだ。
7月29日にWindows 10がリリースされ、少し熱が収まったころには、Office 2016の話題が大きくクローズアップされる状況に移るだろう。そのとき、多くのユーザーが、あらゆる環境でOfficeが利用可能になっている事実に気づくはずだ。
●すべてのプラットフォームで利用できる新生Officeが誕生する
iPad版やAndroid版のOfficeは、個人利用は無料だが、商目的で使うにはOffice 365の契約が必要になる。おそらくWindows 10のユニバーサル版Officeも同様になるだろう。
したがって、OSやデバイスの壁を越えて本格的にOfficeを活用するなら、Office 365の契約が不可欠になる。
いま、OfficeはiOS、Android、Windows、Macのすべてプラットフォームで動くアプリケーションソフトになろうとしている。これにクラウドを組み合わせると、すべてのプラットフォームで同じデータを表示・編集できるようになる。
これは、けっこうすごいことだ。
ユーザーとしては、Windows 10の無償アップデートに目が行きがちだが、そのあとに控える新しいOfficeこそ、マイクロソフトにとっての最重要な製品なのだ。
マイクロソフトは、Windowsをプラットフォームの1つと割り切り、複数のプラットフォームをまたいで動くOfficeによって勝負をかけているのである。
Windows 10後のマイクロソフトの動きにこそ、注目したい。
・ Office 2016 プレビュー
・ Office for Mac プレビュー
井上健語(フリーランスライター)