[ライブドア・ニュース 14日 東京] − 14日の東京株式市場の前場の取引で、日経平均<1001>は大幅続伸。先週末の米株市場で、ダウ平均が雇用や昨年12月の貿易収支のデータが大幅に改善したことを受け上昇したことやシカゴ日経平均先物が1万1655円に急伸、日本の主要企業の決算発表も先週末でピークを越し、総じて悪かった決算の悪材料も出尽くしたとの見方から、日経平均は大幅上昇となった。

  日経平均の前場の終値は、前週末比101.97円(0.88%)高の1万1655.53円。東証1部の出来高は9億6508万株だった。また、東証1部全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)は、9.93ポイント(0.86%)高の1170.63だった。東証1部の値上がり銘柄数は1059、値下がり数は405、変わらずが140。

  東洋証券の大塚竜太マーケット・ストラテジスト証券は「外人買いも高水準で買い安心感を与えている。昨年7月に出来ている窓(1万1800円)を埋めに行く展開となるだろう。先週に引き続き、三井住友FGと大和証券グループの統合の話で、金融再編がテーマになっている。野村証券と三菱東京FGが一緒になるという話も出ており、これに東京海上がくっつくとすごい話になり、そういう芽が出てきている。金融庁は強いものをより強くするという方針で、3月末には金融再編の工程表をまとめる」という。

  個別銘柄の値動きでは、東証1部の値上がり率トップに東洋証券が登場、前週末比10.65%高の488円で引けた。これも銀行と証券を巻き込んだ金融再編がらみで、独立系中堅証券会社に買いが集まった。丸三証券は6.32%高の756円、水戸証券7.57%高の483円だった。三菱東京FGは、UFJとの統合で5000−6000人を人員削減するとの一部報道で、1.11%高の100万円と1月20日以来、約1ヵ月ぶりに100万円台に回復した。

  このほか、好業績銘柄も堅調となった。新日鉱HDは7.75%高の570円、アラビア石油の親会社であるAOCは5.45%高の1333円、化学のコープケミカルも4−12月期最終利益が前年比6倍となって、10.11%高の185円となった。 【了】

ライブドア・ニュース 増谷栄一記者
(参照:http://blog.livedoor.jp/emasutani/