視線は過去に向いている。チェーザレ・プランデッリ監督は、これが最後になることを望んでいるだろう。だが、それは難しいかもしれない。ガラタサライの新指揮官に就任した同監督は、イタリア代表やワールドカップ（Ｗ杯）敗退について、次のように述べている。

「Ｗ杯（敗退）のショックを乗り越えることは簡単じゃない。すぐにスタートする可能性があること、新たな目標を持つことは、私の大きな助けとなるはずだ。４年間の総括をしなければいけないのは、私ではない。ピッチ内外で我々がやってきたことが見直されるだろう」

「もちろん、脅迫を受けたり、郵便受けに手紙があったり、一部の記事を読んだり、放送を見たりすれば、困惑するものだ。気分は良くないし、どうしてかと思うものだ。どうすべきだったんだ？　ソファーにとどまっていればよかったのか？　私が辞任したのは、イタリアでよくあるような補償金を求める人間では自分がないからだ。私は脅されてここに来たのではない。だが、たとえオファーがあったとしても、イタリアで指揮を執っていたかどうかは分からないね」

「ジュゼッペ・ロッシ？　そのことは話したくなかった。彼の（ツイッターでの）コメントで感じた落胆はまだ大きい。私は最初の会見で言っていた。彼は準備ができていないとね。彼にも２度そう伝えた。これは人としての落胆だ。いつか彼は真実を言うだろう。そこからすべてが始まったんだ」

「マリオ（・バロテッリ）はカンピオーネ（最高級の選手）ではない。別れのあいさつをしたときに、彼には言ったよ。自分が考えているようになりたいなら、仮想ではなく現実を生きろとね。私は彼のことが好きだったし、今でもそうだ。だが、彼は現実を感じなければいけない。自分のパラレルワールドをつくるのではなくね。この経験を生かせと彼には言った。代表には彼が必要だからだ。再び地に足をつければ、カンピオーネになれるとね」

『Sky』に対して、プランデッリ監督は最後に次のように述べている。

「アンドレア・アニェッリと話したが、私の辞任に関する彼のコメントは冗談でしかないと言っていたよ」

ユーヴェのアニェッリ会長は、「プランデッリに感謝しようとは思わない。辞任は高貴なものかもしれないが、彼は必要な時期に去った。簡単すぎる。それに、彼はすでにもっと税制の良いトルコと“結婚”したじゃないか」と話していた。