昨年は惜しくも最優秀新人賞を逃したが、2013年2月3日の結成から1年未満でレコード大賞新人賞獲得という快挙を成し遂げたJuice=Juice。

ユニット名の由来は、「採れたて」「もぎたて」「新鮮」「天然」「100%」などいつまでもフレッシュで個性の詰まったユニットでいて欲しいと願いが込められた、という可愛らしいものだがパフォーマンスは新人離れしたトンデモナイもので、2014年最注目のアイドルグループとなっている。

衝撃のメジャーデビュー作『ロマンスの途中』では、他のハロプロアイドルグループが2013年度をEDM路線で展開する中、ディスコ路線で差別化をし圧倒的なパフォーマンスで披露、次々と「JJ中毒者」を増やした。

インディーズ時代の『私が言う前に抱きしめなきゃね』『五月雨美女がさ乱れる』に関しても、ホーンアレンジを大胆に取り入れたディスコからハウスに通じる楽曲展開で、2013年のアイドルソング全体を見回しても非常に異質な存在となっている。しかも、つんく♂が得意とするディスコ系の楽曲ということもあり、どの楽曲も全てがハイクオリティー、名盤と呼べる作品を短期間で量産しているのだ。プロデューサー・つんく♂の本気具合が伺える。

また、スゴイのがパフォーマンス。LIVEやイベントでJuice=Juiceを見たことが有るファンならわかると思うが、新人とは思えない圧倒的なパフォーマンスを披露する。メンバー全員が美人!というだけでも奇跡のグループなのに、そのビジュアルからは想像もつかないようなキレの良いダンス、そして宮本佳林を中心とした生歌での見事な歌唱など、いま高いパフォーマンスで再評価されているモーニング娘。'14にも負けず劣らずの完成されたLIVEを魅せてくれる。

これだけ見ると、恵まれすぎている「超アイドルエリート集団」に見えるJuice=Juice。が、しかしながら彼女たちが苦労人であるとうところにも、魅力が有るのかもしれない。メンバーの高木紗友希は研修生期間が長く、モーニング娘。'14の小田さくらや工藤遥は後輩にあたりその二人に追いぬかれてモー娘。でデビューされ悔しい思いをしている。宮本佳林は15歳なのに研修生期間は2008年から、モーニング娘。のオーディションに落ちるなどしている。可愛く、パフォーマンス力はアイドル業界でも屈指、しかも苦労人でハングリー精神もある…もはや付け入る隙がないほどに完成されているのがJuice=Juiceなのだ。

そしてそんなJuice=Juiceが、2014年相次いで他流試合に挑もうとしている。4月27日(日)中野サンプラザにて行われる「LiVE GiRL POP Vol.3」、5月10日に行われる「ぽにきゃん!アイドル倶楽部感謝祭〜アイドルサバイバル〜」にJuice=Juiceが出演することが決定した。完璧なまでの楽曲、そしてハイパフォーマンスを引っさげハロプロ以外のアイドルとのイベントに出演をする。これは、間違いなく彼女たちに大きな経験となり、一回りも二回りも大きくなりファンを拡大させるだろう。

また、3月19日発売の新曲タイトルが『裸の裸の裸のKISS/アレコレしたい!』というなんともつんく♂的な変わった魅力的なタイトル。メジャーセカンドシングルだった『イジワルしないで 抱きしめてよ』が振り付け含めディスコ的な、ここ最近のダフトパンク『ランダム・アクセス・メモリーズ』でブームに火が付いている「ニューディスコ系」の流れをくむ最高にクールな作品だった。その流れを受け今度はラテンチックと言われる『裸の裸の裸のKISS』には発売前から注目が集まっている。

もはや新人ながらJuice=Juice抜きでは語れなくなっている2014年のアイドル業界。アイドルの総本山・ハロプロの最終兵器・Juice=Juiceが圧倒的な「アイドル力」で今のアイドルブームの世の中をもっと面白くしてくれそうだ。