厚生労働省が「ブラック企業」の疑いがある事業所の立ち入り調査を行った結果によると、約8割の事業所で法令違反があったことが分かった。

　調査対象の5111事業所のうち、何らかの労働基準関係法令違反が確認できた事業所は4189事業所（82.0％）だった。

　違反内容は、「違法な時間外労働」（2241事業所、43.8％）、「賃金不払残業」（1221事業所、23.9％）が多かった。

　「違法な時間外労働」については、「運輸交通業」「接客娯楽業」では調査事業所の半数以上で違反が指摘されている。

　違反・問題等の主な事例には、「長時間労働等により精神障害を発症したとする労災請求があった後も、月80時間を超える時間外労働が認められた」「社員の7割を係長職以上とし、割増賃金を支払っていなかった」「営業成績等により基本給を減額していた」などが見られた。

　立ち入り調査時に1カ月当たりの残業時間が最も多い従業員を確認したところ、4社に1社が「80時間超」（1230事業所、24.1％）で、そのうち約6割の730事業所は100時間超となっている。

　厚生省は、違反を是正しない事業所は労働基準法違反容疑などで送検し、企業名を公表するとしている。

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胆管がん発症問題　問われる企業責任〜立入調査で法令違反の事業場が7割以上
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