厚生労働省の11月の労働経済動向調査によると、企業の正社員不足がさらに強まっていることが分かった。

　11月1日現在、正社員等の労働者過不足判断D.I.（「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値）は17ポイントとなり、10期連続の不足となった。5月（10ポイント）、8月（15ポイント）を上回り、正社員不足がさらに強まっている。
　
　産業別で特に不足感が高まっているのは「医療、福祉」（40ポイント）と「建設業」（38ポイント）。次いで、「運輸業,郵便業」（31ポイント）、「情報通信業」（27ポイント）、「学術研究,専門・技術サービス業」（27ポイント）、「不動産業、物品賃貸業」（21ポイント）、「生活関連サービス業、娯楽業」（20ポイント）となっている。

　7〜9月に中途採用を実施した事業所は全体の55％で、前年同期（54％）とほぼ同じ水準。「医療、福祉」（77％）、「宿泊業,飲食サービス業」（74％）は7割以上の事業所が中途採用を行った。10〜12月に中途採用を予定している事業所は52％で高い採用意欲が続く。

　11月1日現在、2014年大卒予定者に採用内定を出した事業所は、文系37％、理系35％。産業別に見ると、「金融業,保険業」（文系71％、理系52％）、「情報通信業」（同69％、同69％）は採用内定を出した事業所が多い。

　調査は11月1日〜7日、主要産業の30人規模以上の事業所のうち5835事業所を抽出し、2915事業所から有効回答を得た。

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