動画投稿サイト「ニコニコ動画」が2013年10月8日にサイトデザインやプレイヤーのバージョンアップを行ったところ、ユーザーから「使い勝手が悪い」「表示するのに時間がかかるようになった」など、使い方を説明する動画に批判が殺到し、「大炎上」している。

これまでもバージョンアップをする度に批判は出たが、今回はデモをやろうという呼びかけに発展し、ドワンゴ本社にデモ隊が13年10月19日に向かうことになった。

「ゆるさねー、マジ退会するわ」

ニコニコ動画」はこれまで十数回のバージョンアップを行ってきた。画面の大きさを選べるようにしたり、スマホ視聴も可能にしたり、プレイヤーの操作を軽く早くするといった機能面や、動画の検索をしやすくしたり見やすい画面に変えるデザインの変更などだ。

10月8日から使用できるようになったのは「GINZAバージョン」、従来の「原宿バージョン」は12月3日で終了する。一斉切り替えに伴い、激しい非難を浴びることになった。どのボタンがどこにあるのか分かりにくく使いづらい、重くてなかなか再生できない、画面も見づらくなった、というのだ。「ニコニコ動画」内には今回の「GINZA」を解説する動画がある。ところが、

「ゆるさねー、マジ退会するわ」
「勝手に切り替えるなよ、原宿に戻す時間をとらせやがって」
「原宿だけでいいから他のバージョンを作らないでくれ」
「カネ取ってゴミアップするんじゃねぇよ」

といった批判コメントが大量に投入され、「大炎上」している。

「GINZA」でバージョンアップしたのは、サイト内のページや、プレイヤーなどのデザイン変更だった。「ニコニコ史上もっとも些細なバージョンアップ」という説明だったが、ユーザーからは、些細な変更ならば使い慣れた「原宿」でいいじゃないのか、という疑問の声が出ていた。実際に使ってみたところかなりの変化で、怒りが込み上げてきた、ということらしい。

「真摯に向き合っていきたいと思います」

他社の場合もそうだが、バージョンアップすると必ずと言っていいほど批判が出る。しかし、今回はデモを開催するとの告知がネット上に広がっていった。「ニコニコ動画(原宿)廃止反対デモ」で、開催は10月19日。東京都中央区銀座にある公園に集合し、そこからドワンゴ本社の周りを練り歩こうというデモになるようだ。

こうした事態を「ニコニコ動画」側はどう考えているのか。ドワンゴ広報は、批判が出ていることは知っているが、特に違和感なく利用していたり、使いやすくなったと評価してくれたりするユーザーもいる、としたうえで、

「意見を頂けるのはとてもありがたいことですし、あくまでユーザーに快適に、楽しく使用してもらうのが私たちの務めなので、これまで通り、今回頂いた意見も考慮していくつもりです。デモはどんな形で行われるのかわかりませんが、そこで発せられる事柄に関しても真摯に向き合っていきたいと思います」

と話している。