企業は、売りたい商品を一方的に提示するのではなく、個々の消費者にとって最適な商品を選び出す手助けをしなければならない。

今、企業に求められているのは「目利き機能」です。


私たちは、一方的な押し付けよりも、複数の選択肢から自分で選べたほうがうれしいものです。なぜ自分で選べるとうれしいのかというと、私たちは、

自分の意思で自分のことは決めたい!」

という意識を根源的に有しているからです。

心理学の分野では、

「自己コントロール感」

と呼ばれています。

実際、自己コントロール感(の強さ)は、幼児のころから見られますね。(自分で服を着たがることなどもそのひとつ)


ところが、選択肢が多くなりすぎると、比較検討する能力的限界、また時間的制約のため、どれかを選択することが難しくなる。

結果的に、なにも選ばないで済ませるという

「選択のジレンマ」

に陥ってしまいがちです。


今の私たちは、あらゆる状況において

「選択のジレンマ」

に直面していると言えるかもしれません。

あらゆる商品カテゴリーにおいて、多数の選択肢がある。かつ、溺れてしまいそうなほどの情報であふれている。じっくりと考えて選ぶことはほとんど不可能。

そんな状況で、購入すべき商品をどうやって選ぶかとなると、

「いつも買ってるから」
「有名だから」
「友だちがいいと言ってたから」

といった、ある意味安易な、

「表面的なてがかり」

に基づいたものになってしまうわけです。

近年、「ブランド構築」がますます重要になってきている理由がここにあります。


では、企業側は、選択のジレンマ状態の消費者に対して、ブランド力を高める以外にどんな施策を打つべきでしょうか?

それは、ひとことで言えば、消費者が自ら選択しやすくなるような情報や機能、サービスを提供することですね。もっと言えば、ある程度商品を絞り込み、消費者一人ひとりにとって最適な少数の選択肢を提示してあげることです。

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