今朝の日経産業新聞(2012/08/20)に、ちょっと面白い記事が掲載されていました。

記事の内容は、端的には

「暑くなるほど整腸剤がよく売れる」

という因果関係があるというもの。


大幸薬品の「セイロガン糖衣A」の過去12年間の販売データを見ると、気温上昇に比例して売り上げが伸びています。そして、4〜11月の間では、摂氏23度を越えると、温度が1度上がるごとに、売り上げが約5%増えることがわかっているそうです。

もちろん、気温が上昇するとのどが渇きやすくなる、だからミネラルウォーターの消費量が増えるといったシンプルな因果関係ではありません。

整腸剤の利用が増える理由は、さらにその先にあります。

夏場になると水分を多くとる、また冷たいものを食べる機会も増える、すると腸の働きが過剰になり腹を下す可能性が高まる。

結果として、セイロガンが必要になってしまうというわけですね。

言われてみればなるほど、私も小さいころは、冷たいものの食べすぎ・飲みすぎでよくお腹を壊していました(笑)


それで、去年(2011年)の夏は、福島原発事故の影響を受け「節電」が奨励されたため、水や冷たいものを食べて暑い夏を乗り切ろうとした人が多かったため、整腸剤の売り上げが大きく伸びたようです。

今年も猛暑気味ですし、

「節電意識」

も依然として高いことから、整腸剤の需要は伸びるだろうと予測されています。


さて、夏場に整腸剤の売り上げが伸びるということは、業界の方であれば経験則としてもわかっていたことでしょう。

ただ、近年は、POSデータを始め、いわゆる

「ビッグデータ」

の蓄積・活用が進んで、比較的精緻な

「予測モデル」

の構築が可能になってきています。

記事にも書かれていたように、摂氏23度を越えると1度の上昇で売り上げが5%伸びる、といった

「法則性」

を‘定量的’に把握するのが予測モデルです。

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