■鳥栖の戦い方は、今シーズン作り上げたものではない

そして、この時期にあえて言わせてもらうが、鳥栖の「集中力」と「精神力」は今シーズンに作り上げたものではない。「選手たちが９０分間やるべきことを続けて戦い抜く･･･」こともJ1に昇格してからのものではない。
尹晶煥監督がこのチームを率いて2年目であるが、昨年からやり続けていることなのである。昨季の第24節鳥取戦（8月14日ベストアメニティスタジアム）から始まった16試合無敗の戦い方と同じなのである。

戦う相手と環境は、昨季とは違うものだが、鳥栖の戦い方は昨季から継続されていることなのである。
続けることで必ずしも結果が伴うとは限らないが、少なくとも今季に限っては成功しているのである。

だからこそ、あえて言えることなのだが、ここまでの戦績は奇跡でも偶然でもない。これが今季の鳥栖の実力で、昨季から続けている戦いなのだ。

開幕前に「最低でも残留。願わくは7位以上が目標」と言っていたことが、早々に実現しそうな気配である。それが実現した時には、降格候補の筆頭に挙げた専門家たちに、「今季の鳥栖は強い」と宣言してもらおう。

■著者プロフィール
サカクラゲン
佐賀県出身。『J's GOAL』や『サッカーダイジェスト』・『ELGOLAZO』・『サッカーマガジン』などで主にサガン鳥栖関連の記事を寄稿している。またCS放送スカパーJリーグ中継で主に鳥栖スタジアム開催試合の解説を行うことも多い。