日本人の暮らしに寄り添う日用品を1日1つ紹介する日めくりカレンダー
私たちの身の回りをふと見れば、日本人ならではの知恵や技、美意識が生きている、それでいて実際に日々きちんと役立っているものがたくさんある。
そんな日本人の暮らしに寄り添う日用品を国内外に紹介する「365日 Charming Everyday Things」(愛称はサン・ロク・ゴ)なるプロジェクトが今年1月よりスタート。同プロジェクトでは、日本のチャーミングな品を日めくりカレンダーに沿って1日1つずつ、365点セレクトしている。
ひとくちに日用品といっても、選ばれたアイテムは実にバラエティ豊か。遊びながら奈良の歴史や風土を学べる「奈良かるた」(遊 中川)、おばあさんが手作りしている草履「布ゾオリ」(梅田純子)のような昔ながらのアイテムもあれば、持ち手とフックのついたステンレスのザル「手付きザル」(金網つじ)、30秒で正確に計れる体温計「けんおんくん」(オムロン)のような実用性に優れたアイテムもいろいろ。ラッピングなどに使いたい「マスキングテープ」(倉敷意匠)や以前コネタでも紹介した「こけしおり」(cochae)など遊び心が楽しいアイテムも豊富だ。
たしかに、私たちはさまざまなスタイルの日用品に囲まれている。昔からずっと変わらず作られ使い続けられるものがある一方、革新的技術を使った機能性の高いアイテムも次々に登場。伝統的な和を感じさせるアイテムも多いが、キャラクター的なアイテムも人気だ。
「そういうミックスなスタイル、みたいなものが日本人の日常生活に入り込み、実用的で楽しく、少し生活を豊かにする日用品の数々です。それを国内外のみなさんに伝える、改めて知ってもらうという観点でラインナップしました」
と同プロジェクトの担当者。
セレクトにあたっては「伝統工芸に偏るでもなく、大量生産でもなく、アーティスティックで入手が難しい1点物、などでもない、しっかりしたものづくりをおこなっていて作り手の顔や思いが見えてくること」を大前提にしたという。紹介ツールとして日めくりカレンダーというスタイルを選んだのは、1日1日を彩り、楽しく豊かにするチャーミングな品々というコンセプトを表現するのにぴったりだと考えたからだそう。
ちなみに同プロジェクトは経済産業省がおこなっているクールジャパン戦略推進事業の一環。もともと、プロジェクトリーダーである川島蓉子さんは長くライターとして日本のものづくりを取材しており、作り手やその思いとの出会いを何らかの形で国内外に伝えられないか、これだけ良いものをもっとたくさんの人々に気に入って使ってもらえないか、と考えていたそう。そこに昨年クールジャパンのコンテンツ公募があり、“日本のプロダクトをパリへ”というコンテンツに目を付けた。
すでに今年1月にはパリで実際にセレクトした365のアイテムの展示&販売会を開催。6日間の会期中には5,000人もの来場があり、売り切れも続出したという。
「文具、キッチン用品などの機能的なアイテムや、草履、張り子の玩具といった日本に昔からあるアイテムやそれらをモダナイズしたアイテム、紙のアイテム、細やかな繊細な手仕事のものなどに特に興味があるようでした」
日本でも2月以降、各地で展示&販売会を実施しており、3月22日〜25日には東京・銀座POLA MUSEUM ANNEXでおこなわれる。また、プロジェクトのウェブサイトでは実際に全アイテムを見ることができる。
日本のものづくりが素晴らしいことは知っていても、選りすぐりのプロダクトを一度に見る機会はそうないもの。海外の人はもちろん、日本人にとっても新たな発見は多そうだ。
(古屋江美子)
そんな日本人の暮らしに寄り添う日用品を国内外に紹介する「365日 Charming Everyday Things」(愛称はサン・ロク・ゴ)なるプロジェクトが今年1月よりスタート。同プロジェクトでは、日本のチャーミングな品を日めくりカレンダーに沿って1日1つずつ、365点セレクトしている。
たしかに、私たちはさまざまなスタイルの日用品に囲まれている。昔からずっと変わらず作られ使い続けられるものがある一方、革新的技術を使った機能性の高いアイテムも次々に登場。伝統的な和を感じさせるアイテムも多いが、キャラクター的なアイテムも人気だ。
「そういうミックスなスタイル、みたいなものが日本人の日常生活に入り込み、実用的で楽しく、少し生活を豊かにする日用品の数々です。それを国内外のみなさんに伝える、改めて知ってもらうという観点でラインナップしました」
と同プロジェクトの担当者。
セレクトにあたっては「伝統工芸に偏るでもなく、大量生産でもなく、アーティスティックで入手が難しい1点物、などでもない、しっかりしたものづくりをおこなっていて作り手の顔や思いが見えてくること」を大前提にしたという。紹介ツールとして日めくりカレンダーというスタイルを選んだのは、1日1日を彩り、楽しく豊かにするチャーミングな品々というコンセプトを表現するのにぴったりだと考えたからだそう。
ちなみに同プロジェクトは経済産業省がおこなっているクールジャパン戦略推進事業の一環。もともと、プロジェクトリーダーである川島蓉子さんは長くライターとして日本のものづくりを取材しており、作り手やその思いとの出会いを何らかの形で国内外に伝えられないか、これだけ良いものをもっとたくさんの人々に気に入って使ってもらえないか、と考えていたそう。そこに昨年クールジャパンのコンテンツ公募があり、“日本のプロダクトをパリへ”というコンテンツに目を付けた。
すでに今年1月にはパリで実際にセレクトした365のアイテムの展示&販売会を開催。6日間の会期中には5,000人もの来場があり、売り切れも続出したという。
「文具、キッチン用品などの機能的なアイテムや、草履、張り子の玩具といった日本に昔からあるアイテムやそれらをモダナイズしたアイテム、紙のアイテム、細やかな繊細な手仕事のものなどに特に興味があるようでした」
日本でも2月以降、各地で展示&販売会を実施しており、3月22日〜25日には東京・銀座POLA MUSEUM ANNEXでおこなわれる。また、プロジェクトのウェブサイトでは実際に全アイテムを見ることができる。
日本のものづくりが素晴らしいことは知っていても、選りすぐりのプロダクトを一度に見る機会はそうないもの。海外の人はもちろん、日本人にとっても新たな発見は多そうだ。
(古屋江美子)