コーヒーのラテアート・ハートは日本でも普通。ルーマニアでは付け合せのピクルスがハート型で登場してきた!

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海外に暮らしていると現地の人によく「〇〇って日本語でなんていうの?」と聞かれる。若い男性が聞いてきた言葉をまとめてみると……、

イタリアでは「君ってきれいだね」「今夜、暇?」
ドイツでは「いただきます」「ごちそうさま」
メキシコでは「一緒に踊ろう!」

なるほど実にお国柄が出ている。
ルーマニアは? 「愛してる」の日本語を知りたい人が本当に多い。そして恋人の名前も一緒に書いて欲しいのリクエストも。ルーマニア人同士でも日本語でラブレターを書いてみたいそうだ。

実はルーマニアはラテンの国。東ヨーロッパで唯一のラテン国家だ。ラテンのイメージといえば、情熱的・愛の国・女性に優しい、だろうか。サンバのような激しさはないけれど、ルーマニアも踊りの国。ペアで、みんなで、いつでもどこでも踊り、日常でもさりげなく女性の腰や体に手をまわせる。
挨拶の頬キスは海外で多いけれど、ルーマニアでは手にキスも日常。おとぎ話や映画で見る、男性がちょっと膝を落として会釈をするように、女性の手をさっととり口付けをするシーンと同じ。この習慣、最初は戸惑い、キスされる手に力が入ったり、冬で手袋の時はどうするの!? と余計なことも考えたが、慣れれば大丈夫。女性は普通に微笑んでいればいいのだ(笑)。ちなみにルーマニア語で男性から女性へかける挨拶の言葉「Saru’ muna サルムーナ」は文字通り「手にキス(をする)」という意味。なんだかロマンチック!
 
さて、今日3月8日はInternational Women's Day (国際婦人デー)だ。欧米では女性は花束やプレゼントをもらう嬉しい1日となるのだが、ルーマニアではこの日は母の日も兼ねる大切な日。プレゼントと一緒に多いのが詩のプレゼント。以前訪問した幼稚園でも子ども達はお母さん、気になるあの娘へ愛を含めた詩や歌を練習していた。「日本語の愛の詩を教えて」と言われ戸惑った私、でも一体どれだけの日本人がこたえられるか……。

「初めて会った日のように、妻を愛するように!」とは、私の夫がルーマニア人の友人から送られた言葉。小さい頃から教育されると、こんな風に愛情表現をできるように育つのか。

日本人男性もちょっとルーマニアを見習ってみよう。とりあえず恋人や奥さんに「愛してる」いつもとは違った方法で表現してみては。ルーマニア語でなんてどうだろう? ルーマニア語で言っても誰もわからない!? 役に立たない? その発想がダメダメ。愛に実用性は求めない。

ルーマニア語で愛しているは「Te iubesc テ ユベスク」、是非今日からどうぞ。
(川上・L・れい子)