夏休みは、ビデオ撮影のシーズンでもある。そこで利用したいのが、ビデオ編集ソフト。ただ、ビデオの活用が広まっているのに、ビデオ編集ソフトの利用はそれほど広まっていないようだ。そこで、今回はビギナー向けビデオ編集ソフトの特徴を、ザックリと解説してみた。利用してみたいビデオ編集ソフトがあったら、まず体験版を入手して、特徴を再確認してみよう。■『Corel VideoStudio Pro X4』(Corel)
ビギナー向けビデオ編集ソフトのデファクトスタンダードといてよいほど、ビギナーに人気のあるCorelのビデオ編集ソフトだ。人気の要因は、「わかりやすく、使いやすい」ところにある。取り込み→編集→効果の設定→出力までがわかりやすいインターフェイスと手順で構成されているので、まったく初めてビデオ編集を行うユーザーでも、きちんとしたムービーを作成できる。また、DVDビデオを作成する「MovieWriter」も非常に使いやすく、Blu-rayディスクなども作成可能だ。

Corel VideoStudio Pro X4のページ
Corel VideoStudio Pro X4の体験版


■『Adobe Premiere Elements 9』(Adobe)
Adobeのエンドユーザー向けビデオ編集ソフト。利用するならば、画像編集ソフトの『Adobe Photoshop Elements 9』とセットになった『Adobe Photoshop Elements 9 & Adobe Premiere Elements 9』がおすすめ。写真を利用したフォロムービーを作るには、Photoshop Elementsとのコンビネーションが最大限に力を発揮し、Photoshop Elementsで画像補正した写真を、そのままPremiere Elements でムービーに仕上げるなどの作業が簡単にできる。
ビデオ編集機能も充実しており、プロ仕様の機能を簡単に利用できるように工夫されている。トリミング機能は独特のインターフェイスを利用するが、慣れると視覚的にビデオの長さを確認しながら編集できるので、編集作業が楽になる。

Premiere Elements 9のページ
Premiere Elements 9の体験版


■『PowerDirector 9』(CyberLink)
CyberLinkのビギナー向けビデオ編集ソフト。PowerDirectorはハードウェアにバンドルされていることが多い。通常のトリミングやタイトル設定などを行う「フル機能エディター」のほかに、ほとんどの編集作業を自動で行ってくれる各種Magic機能を搭載している。たとえば、利用するビーでおと利用するデザインスタイルを選択すれば、あとは自動的にBGMやタイトル付きのムービーが作成できるなど、超ビギナーにもおすすめ。
もちろん、初心者から中級者まで満足できる編集機能を供えている。

PowerDirector 9のページ
PowerDirector 9の体験版


■『EDIUS Neo 3』(グラスバレー)
トムソンカノープスの編集ソフトといった方がわかりやすいだろうか。上位ソフト『EDIUS Pro』の廉価版という位置づけではあるが、多くのPro機能を引き継ぎ、高度な編集機能が利用できる。たとえば、ムービーの中の一部の色だけを残し、他をモノクロにするなど、高度な編集が可能だ。「ビデオ編集作業を楽しみたい」とういユーザーにおすすめ。独特の操作感も人気で、固定ファンの多いソフトでもある。

EDIUS Neo 3のページ
EDIUS Neo 3の体験版



■『Vegas Movie Studio HD Platium 11』(Sony Creative Software)


Vegasも固定ファンの多いソフト。最新バージョンでは3D編集機能が充実し、赤青メガネを利用する「アナグリフ方式」の3Dムービーはもちろん、3D専用ディスプレイや偏光メガネを利用して3Dを楽しむ「サイドバイサイド(ハーフ/フル)」、「ライン・バイ・ライン」など、さまざまな方式の3Dムービーが作成できる。
インターフェイスは、まったくビデオ編集が初めてというビギナーにはやや敷居が高い印象だが、タイトルやエフェクトなどは多くのプリセットが用意されており、ビギナーでも安心して使いこなせる。

Vegasのページ
Vegasの体験版


■『nero10 Multimedia Suite PLATINUM』(nero)
nero10は、ビデオ編集やオーディオ編集など20以上もの専用ソフトで構成される統合ソフト。ビデオ編集については「Nero Vision」というビデオ編集専用のソフトを起動して作業を行う。Nero Visionを利用すれば、ビデオの編集からDVDビデオやBlu-rayディスクの作成まで、一貫して作業を行うことができる。
このほか、PCのバックアップ、データのDVDメディアへの記録、オーディオデータの編集などさまざまな機能を利用できる。なかでも重宝するのが、「Nero RescueAgent 」機能。外部からアクセスできなくなったHDDやメモリー、ディスクなどから、データを復旧させるソフトで、先日もシステムが壊れてアクセスできなくなったHDDから、大切なデータを復旧させた。

Nero10のページ
nero10の体験版

■選ぶときのポイント
ビデオ編集選びのポイントは、自分で体験してみること。どの編集ソフトも体験版が用意されている。購入前にこれらを入手し、あれこれ使ってみてから購入を判断するとよい。ここでの記事などは、判断材料の1つとして利用してくれればいい。
なお、各ビデオ編集ソフトについては、筆者のブログページでも詳細を紹介する予定(時期未定)なので、参考にして欲しい。


阿部信行 @ramunepapa [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

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