BALMUDA



 震災後初のボーナスが支給され、ボーナス商戦まっただ中だ。自粛ムードも落ち着き、消費の活性化が期待されるこの時期、夏のボーナスの使い道について聞き取り調査をしたところ、「貯蓄を優先する」と考える男性が約半数に上ることが分かった。 マーケティング会社の株式会社シタシオンジャパンは、「“震災後初のボーナス”消費に関する意識調査」を、ボーナスをもらう予定の20代〜50代の男性1000人に実施。夏のボーナスの使用用途は「貯金・貯蓄」と回答した人が48.9パーセントだった。その背景には、ボーナス支給額が例年よりも減額すると見込んで、消費を控えようとする「守りの姿勢」がうかがえる。

 ところが、年齢別にみると年代が上がるにつれて貯蓄意識が低くなるという結果が得られた。特にバブル世代の40代〜50代の男性に、低迷が心配される市場を活性化する消費行動が期待できるかもしれない。というのも、「環境に配慮した商品に関心があるか」との質問に、20代男性の2倍以上である31.2パーセントが「ある」と回答しているのだ。震災後は特に「環境に配慮する」といった社会意識が向上しており、消費判断において重要だと思うことを聞いたところ、「省エネ」「環境性」と半数以上が回答。40代〜50代にその意識が高いことが顕著に表れた。

 バブル世代は若者の頃「消費花盛り」な時代を過ごし、消費文化を楽しんできた。一方で、流行を追いかけブームに乗ることが全てという感覚が主流だったため、衝動買いや無駄使いで数々の失敗を繰り返してきた世代ともいえよう。そんな彼らが時代の変化とともに、自分なりの価値基準や冷静な判断力を身につけ、モノ選びに慎重な消費者へと意識が変化した。いわば、40代〜50代は見た目の判断(直感)と商品の機能性(本質)をバランスよく捉えた「二目惚れ買い」の傾向が強い世代なのだ。

 では、バブル世代の関心を集める商品とは何か。高額ながらも社会性に優れる「新型扇風機」「高級自転車」「新型ハイブリッドカー」といった商品が注目されていることが、量販店のヒアリング調査で分かった。スタイリッシュなデザインと環境性を兼ね備えた商品が、どれだけ40代〜50代の支持を集められるか。それが市場活性化のカギとなりそうだ。


GreenFan2(バルミューダ)
従来の扇風機よりも消費電力を90%カット。2010年グッドデザイン賞。
希望小売価格 3万4800円


(鈴木陽子)

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