新卒採用の要諦は、人事部門が自社について深く理解し、シンプルに表現できるかどうか、にある。

10月に入りますと、2012年4月入社の新卒採用がスタートします。多くの企業の人事部門で今、会社説明会の内容を企画検討中だと思いますが、流行しているので『どんなグループワークをしたらよいか』ということが、その主なテーマになっているようです。飽きさせない、印象的な説明会にするために一定の効果はあって、だからいいグループワークを作ることも大切だと思いますが、『会社の説明をどのように行なうか』について、もっとしっかり考えたほうが良いというのが私の見方です。

今も昔も変わりばえしないのは、“長々と会社概要・事業内容を説明する”会社の多いこと。学生が聞いてようが、聞いていまいがおかまいなしで、会社の説明する会社が本当に多くあります。長々と・・というのは、感覚ですがじっと聞いているのがしんどくなってくる時間、話す人にもよりますが30分を超えてくるような時間でしょうか。

企業理念や経営方針、事業の内容、商品やサービスの紹介、業界の状況や今後の見通し、どういう歴史があって、拠点がどこにあって、どんな人がいてどんな風に頑張っているか、求める人物像や処遇制度の概要・・・などについて順を追って、事前知識のない学生達に説明していこうとすると、30分や40分などすぐに経過してしまいます。まったくリアリティのない話を聞かされるわけなので、説明する側にとっては“すぐ”に経過する時間でも、ほとんどの学生にとっては“まだ終わらないのか・・”でありまして、だんだんと集中力が低下し、意識が飛んで、眠くなって・・・というのが定番です。


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