インタビュー:阿部芙蓉美「素敵な曲を1曲1曲大切に作りたい」
――オフィシャルサイトなどのイラストは自分で描かれているんですか?
阿部:そうですね。ホームページのイラストは自分で描きました。――割と動物が多く登場する印象を受けたのですが。
阿部:(笑)。動物はすごく好きですね。ホームページのは割と頑張って描いてる方なんですけど(笑)、もっと落書き程度に、ラフに描いているものもあります。――普段から描いているんですか?
阿部:そうですね、紙とペンがあると。この前もラジオに出させて頂いた時に、進行表みたいなものがあるんですけど、それの空いている所にいっぱい描いちゃって。「一人っ子でしょ?」って言われたんですよ。まさに一人っ子で、「そうなんです、なんで分かったんですか?」って。「一人っ子の人は大抵、進行表に絵を描くんですよ」とか言われて(笑)。どこか自由な世界に入っていってしまう、みたいな。――時間の潰し方というか、自分なりの遊び方を心得ている感じですよね。
阿部:そうなんですよ!子供の時分、すごく情熱を費やしました、一人でいかに楽しめるかみたいな。でも、そういう世界観って、今もあるかもしれないですね。一人でできることをするとか、一人で世界に入っていって考えたりとか。――そういう時に歌詞が思い浮かんだりするんですか?
阿部:基本は、思い浮かんだり、思いついたりというのはあまり無くて。結構「書こう」と思って書いたり、結局「書きたい」と思わないと書かないというか。これも“ダラしない”の一部なんですけど(笑)。――でも、割と多いですけどね。締め切りがある方がむしろ焦るからいい、みたいな。
阿部:でも、追われるとまたちょっと苦しいけど。基本、「書きたい!」というムラムラ感というか。「こんな感じの、こういう曲が書きたいな」という欲求が無いと、なかなか満足できるものは上がらないし。でも、求めているものに寄っていっても、意外とつまらなかったりもするので。欲求は欲求でありつつ、この曲にはこういう歌詞が必要だとか、そういう冷静な部分もある程度はないといけなかったり。冷静すぎてもつまらないし、欲求に寄ってもつまらないし。つまらない所を全部すり抜けて、いいものを上げなきゃ、みたいな、割といつも考えているんですよね。――随分、客観的な目線で自分を見ている感じですね。
阿部:客観的じゃないと、とてもじゃないですけど、世の中に作品を出せません(笑)。――でも、中にはそうではない人もいますけどね。「俺はこうだ!」みたいな。
阿部:そうですね。そういう曲もね、そういう色々な楽しみ方があるからなんですけど、私の場合はなるべく自分が出てこない手段を採りたかったというか。自分の意思が無いとかじゃなくて、自分の感情だったりはある程度よけといた方がいいんじゃないかな?という感じですね。