「うぉっ、デッカ…」「本物のゴリラになっちゃうよ」親や教師からは普通でないことを心配されて…それでも身長144cmの女子高生(17)が170kgのバーベルを持ち上げる“ゴリマッチョギャル”へと変貌した“驚きの理由”
「うぉっ、デッカ……」
【画像】「うぉっ、デッカ」…つい声が漏れてしまう、筋トレ女子「さくら」さんの“肉体美”を写真で一気に見る
待ち合わせ場所に現れたその姿に、思わず声が漏れる。相手は2mの大男、というわけではない。身長144cmの女性である。ただ、遠目にもはっきりわかるほど身体はぶ厚く、隆起した四肢は太陽を浴び鋭いカットを刻んでいる。
彼女は現在、「筋肉女子」としてSNSを中心に支持を集める「さくら」氏。25歳の彼女は一体なぜ、自らの肉体を“筋繊維の塊”へと作り変えたのか。その肉体改造の原点に迫った。

最初はダイエットが目的だったのに…
――実際に目の当たりにすると、筋肉の迫力がものすごいですね。
さくら ありがとうございます(笑)。親からは、「ゴリラになっちゃうよ」とか言われるんですけど。
――えぇ、こんなカッコいい身体なのに。
さくら 同居している妹からは、「きもっ」とか言われますし。家族は筋トレにまったく興味がないので、そんなものなのかなって。
――そんなふうに言われながら、なぜここまで身体を大きくしようと?
さくら いや、最初は私も、モデルさんみたいに綺麗な身体になりたかったんですよ。でも筋トレを続けるうちに、だんだん扱える重量が上がっていって……。
そうなると嬉しくて、「もっと重いものを!」「もっとデカくなりたい!」と、いつの間にか目指す方向が変わっちゃったんですよね。
――なるほど……。そもそもジムに通い始めたきっかけは何だったのですか?
さくら もともとは17歳の頃、彼氏と別れたのがきっかけなんです。別れてから生活がちょっと緩むというか、身体も少しぽっちゃりしてきちゃって。「これはちょっとマズいな」と。
――最初はダイエット目的だった。
さくら そうなんですよ。キュッと引きしまった、モテる身体になりたかったんですけど。今では違う意味で、「持てる身体」になっちゃいましたね。
デッドリフト170kg! 筋トレのために学校をサボり…
――今、どのくらいの重量を上げられるのでしょうか?
さくら BIG3でいうと、大会ではない非公式な記録ですが、デッドリフト170kg、スクワット150kg、ベンチプレス75kgですね。
――すごい。144cmの女性がその重量を上げるというのは、ちょっと現実離れしていますね。
さくら 重いものを持ち上げられるようになったときの達成感が、自分にとってのやりがいなので……。筋トレのたび、「前回の重量か回数を絶対に更新してやる」という意気込みでやっています。
――向上心が強すぎる……。ジム通いを続けるだけでも大変じゃないですか?
さくら 私の場合はむしろ、最初から「もっと通いたい!」という感じでしたね。2、3ヶ月も通うと、身体のラインもはっきり変わってきて。頑張った成果が目に見えると、嬉しいじゃないですか。
そのうち、学校を休んでジムに行ったりしていましたね(笑)。
――え、学校を休んで?
さくら 住んでいるのが田舎で、家から一番近いジムでもバイクで30分の距離だったんです。しかも市営のジムなので、学校が終わってからだとすぐに閉館時間になっちゃうんですよね。
――親御さんから怒られたりは……?
さくら いや、全然なかったです。昔から放任主義ですし、私が熱中しているのを見て、「まぁやらせておくか」くらいの気持ちだったのかもしれません。
――とはいえ、先生からは心配されたのでは。
さくら それはありましたね。ちょうど、その頃は学校で一人で過ごす時間が多くて……。「周りになじめていない」と思われたのか、ある日職員室に呼び出されて「最近大丈夫か?」って。
こっちは元気に筋トレに励んでいただけなので、いらぬ心配をかけて申し訳ないなと(笑)。
自室のベッドを捨てて“筋トレ部屋”に
――現在はどのくらいの頻度でジムに通っているのですか?
さくら 時期にもよりますが、だいたい週4〜週6のペースで、1回2時間か3時間くらいですね。
今は自宅を改装して専用のトレーニングルームを作ったので、いつでも鍛えられるんです。
――自宅をジムに? 異常なまでの情熱だ……。
さくら 好きなタイミングで鍛えられないのが嫌なんですよね。
実家暮らしだった頃も、少しジムに通えない時期があって、それに耐えられず……。自分の部屋のベッドを捨てて、かわりに器具をビッシリ置いて。
――快眠を犠牲に筋トレ環境を……。
さくら 部屋が6畳だったので、ベッドがあると何も置けなくて(笑)。
――本当に、筋トレがずっと生活の中心にあるのですね。
さくら そうですね、これまでは何かに熱中することもなかったので……。本当に、筋トレが人生で初めてバチッとハマった感じです。
――これだけ入れ込んでいて、フッとやめたくなる瞬間はないのですか?
さくら もちろんありますよ。気持ちがガーッと入ったあと、いきなりガクッと落ちちゃったり。
でもそういうときも、「とにかく行くだけ行こう」と、まず足をジムに向かわせるんです。実際にその場に入ってしまえば、なんだかんだで身体を動かしてしまうので。
「オフの日は何もできずベッドで」過酷すぎる減量期
――この6月にボディメイクの大会に出場されるそうですね。これはどのような競技なのでしょう?
さくら ざっくり言えば、ボディビルのように全身の筋肉量、絞り、各クラスごとに決められたポージングの美しさを競う競技ですね。
――とにかく大きくするのではなく、スタイリッシュなボディラインが求められる?
さくら そうですね。なので私も、去年まではとにかく身体を大きくしていたのですが、今年からは大会に向けて絞っているんです。
「オフの日は何もできずベッドで」過酷すぎる減量期
――大会に向けて絞るというと、食事制限などもされているのでしょうか?
さくら ここ半年くらいはずっと鶏のむね肉や卵ばかりですね。毎日ほぼ同じメニューで……。
――毎日ですか? よく言うチートデイみたいなものは?
さくら 一般に言うチートデイみたいな、「何でも食べていい日」みたいなものはやっていないんです。かわりに「ハイカーボ」といって、炭水化物をたくさん摂る日を設けてそこでお団子なんかを食べていましたね。
今は追い込みの段階なのでそれもないですし、むしろ1週間前になったら水も抜いていくようになります。
――水分まで制限するんですか! 想像もできない世界ですね……。
さくら 私としては、大好きな甘いものを食べられないのがキツいですね。精神面もそうですけど、身体的な影響も大きくて。やっぱり糖分がないと、頭が回らなくなりますし。
ボーッとする時間が増えて、気力も湧かず、オフの日は何もできずにベッドでずっと寝転がっているような感じです。
――「気合いを入れて鍛える」だけが筋トレではないのですね。そういう辛い時期はどう乗り越えているのですか?
さくら ベッドで横たわりながら、インスタとかでおいしそうな食べ物の画像ばっかり見ています。
――えっ? 逆に気が狂いそうになりませんか?
さくら (笑)。「終わったらこれ食べるぞ」って目星をつけておくんですよね。それを逆にモチベーションにして、どうにか耐えていくような感じです。
――過酷すぎる……。
さくら キツイですけど、今回の大会は初めて自分で出ることを決めたので。目標を決めて、そこに向かって頑張る過程も含めて、自分にとっていい経験にしたいと思います。
◆◆◆
このインタビューからおよそ2週間後、さくら氏はボディコンテスト「ZeniX Uplift Classic」に出場し、「フィギュア」クラスで見事優勝を果たす。過酷な追い込みの末手に入れた「自分史上最高の肉体」は、まさに極限を知る人間だけが到達しうる凄絶な姿だった。
ダイエットのためジムに通い始めてから8年、たゆまぬ鍛錬を重ね、肉体を研ぎ澄ませていった彼女。一方、そうした日々をSNSで発信する裏では、プラットフォームによる理不尽な制約や、収益をめぐる葛藤との闘いがあるという。
さまざまな困難のなか、彼女をインフルエンサーとして飛躍させた「決定的な要素」とは――。
(鹿間 羊市)
