年明けから3敗1引き分けと不調に陥っていたリヨンだが、ここ2試合の連勝でようやくまたエンジンがかかってきた感がある。いよいよ21日にチャンピオンズリーグ決勝トーナメント第1戦(対ASローマ)を迎えるが、このタイミングでオラス会長から少し気になるコメントが飛び出した。

 会長のインタビューは、19日付のレキップ紙に掲載された。会長は勝てなかった時期について触れ、フレッヂをはじめとするブラジル人選手に対して不満を抱いていたことを明かした。

 会長は「フレッヂが悪い時期を過ごしたのは、フォワードの補強が話題になったからではない。彼の調子自体が前より悪く、それは自分の生活に振り回されていたからだ。個人的な問題を首脳陣にかぶせてはいけない。選手たちには感情の起伏がある。時としてそれは、彼らが自分を世界の中心だと思いすぎているからだ。首脳陣が正しい決定を下さないからではない。フレッヂの場合でいえば、彼は集団より個人的な利益のことを考えた」と語る。
 
 フレッヂの私生活の問題については、一般にほとんど知られていない。しかし会長は「言わなければならないときは言う。それが真実だからだ。その証拠に最近、フレッヂの妻子がリヨンでまた一緒に暮らすようになって、彼はゴールを決め出したじゃないか」と続けた。

 リヨンには、フレッヂのほかにも、ジュニーニョ、クリス、カサパ、ドス・サントスの5人のブラジル人がいる。会長は最近、ジュニーニョとカサパに直接会って話をした。会長が期待していたのは、チームに対する考えを聞くことだったが、話の内容はいずれも「彼らの将来」についてだったという。それが金銭のことだったかどうかは明らかではないが、会長には不満だったらしい。「彼ら(ブラジル人選手)がもっと集団の問題に取り組むのを必要と考えない限り、私が直接会って話すこともない」と、ブラジル人の責任感に物足りなさを感じているようだ。

 大事な一戦を前に、会長の発言が選手の士気にそこまで影響することはないだろうが、今後に微妙なしこりを残す危険性もある。