インテルDFマルコ・マテラッツィ(33)が豪快かつ華麗なオーバーヘッドを決めた。セリエA第16節の行われた17日、首位インテルはホームのサン・シーロで格下メッシーナを2−0で撃破、勝ち点を「42」と伸ばした。

“プロボカトーレ(問題児)”マテラッツィの独壇場だった。0−0で迎えた後半4分、フィーゴのロングパスをイブラヒモビッチが頭で落としたところにマテラッツィ。193cmの巨漢が突然宙を舞った。“テクニシャン”とは程遠いマテラッツィのオーバーヘッドに、4万強のサポーターで埋まったサン・シーロは一瞬の静寂後、スタジアムを揺るがす熱狂に包まれた。流れを掴んだインテルは同14分、イブラヒモビッチの追加点により2−0で完勝した。

マテラッツィの変化に翌18日の現地紙も大慌て。ガゼッタ・デッロ・スポルト紙は「7=後世に語り継がれるゴール」と評し今節のベストゴールに選出、一方コリエレ・デッロ・スポルト紙は「7.5=特別な一発。W杯のストレス、疲れを感じさせない唯一の選手」と絶賛した。

成長したマテラッツィの一発により、13勝3分負けなしのインテルは勝ち点を「42」と伸ばした。同日夜、2位ASローマがパレルモを破った為に、勝ち点差は依然「7」のまま。だが、着実に試合を消化しているインテルの足取りは、横道に逸れることなく優勝に向かっている。