欧州CL決勝T(トーナメント)にACミラン、ASローマ、インテルの3クラブが進出を果たしたイタリア勢。各クラブの現状はどうなっているのだろうか?今季好調のASローマを分析してみる。

●今季の流れ
開幕前に「チーム完成度を高める」とスパレッティ監督が宣言した通り、目だった選手補強はMFピザーロ(インテルから獲得)ぐらい。相手のハードマークに苦しみ、挙句の果てに左足首ひ骨骨折を負ったトッティが今季は司令塔から1トップの位置に。W杯後に代表から距離を取り、クラブに集中しているトッティは完全復活を果たしている。流れるような攻撃は今季セリエA随一であり、破壊力は抜群。全体的にバランスの取れたチームに仕上がったが、選手層が薄い。

●ベスト布陣4−2−3−1(負傷者含む)
            トッティ

   マンシーニ  ペロッタ    タッディ

        ピザーロ  デ・ロッシ

トネット     キブー    メクセス   パヌッチ

             ドニ

●負傷者リスト
DF:マルティネス(約20日)、フェラーリ(約2週間)
MF:アクイラーニ(約2ヶ月)、ファティ(約2週間)

●キーマン
トッティ=左足首の状態も良くなり、ベストパフォーマンスを毎週披露している。代表から遠ざかっている事も「吉」と出ている。
アクイラーニ=成長著しい22歳のファンタジスタ。流れを変えられる数少ない選手だけに早期復帰が待たれる。

●スーパーサブ
モンテッラ=セリエA現役最多得点ランキング2位の実力は本物。スパレッティ体制下ではサブに甘んじているが、得点センスは文句なし。

●展望
各国代表級を揃えており、どこが相手でも互角に戦えるチーム。熱狂的な後押しを受けるホームでの大差勝利、アウェイでの忍耐力が課題。攻めの形が完成されており、カウンターからフィニッシュまで持ち込む能力は高い。本番までのコンディション調整が鍵を握る。