マンチェスター・ユナイテッドのウェイン・ルーニーが、試合中にあわや大ケガのピンチを迎えた。このイングランド代表FWを襲ったのは、なんとアメリカNBAのバスケットボール選手だった。

 先週土曜日のマンチェスターダービーで、3−1の快勝を収めたユナイテッド。王者チェルシーに勝点5差をつけて首位を走り、ミッドウィークの試合も組まれていないことから、アレックス・ファーガソン監督は、主力選手に水曜日までの休暇を与えた。この指揮官からの“ご褒美”を利用して、ルーニーが向かったのはニューヨーク。マディソン・スクエア・ガーデンで行なわれるNBAのニューヨーク・ニックス対ボストン・セルティックスの試合を、コートサイドの特等席で観戦するためだ。

 試合前に会場で紹介を受けると、ニックスのファンから大きな声援を送られるなど、ガールフレンドを連れ添って、NBAの迫力を満喫していたルーニー。しかし、そんな21歳を、いきなりの災難が襲った。なんと、ルーズボールを追ったセルティックスのポール・ピアースが、コートサイドに座るルーニーの足元に激しく倒れこんだのだ。198センチの巨漢選手との衝突で、昨年末に負った右足骨折の悪夢が一瞬蘇る。しかし、幸いにもルーニーは無傷で、その後も試合観戦を楽しんだ。

 試合後、「かなりビビったよ。僕の足を目がけて転がってきたんだから」と興奮気味に語ったルーニー。シーズン中の貴重な休暇を満喫したようだったが、エースの災難にファーガソン監督は肝を冷やしたことだろう。