100数年にも及ぶバルセロナの歴史の中で、唯一獲得していないタイトルがクラブW杯のタイトル、つまり‘クラブ世界一’という称号だ。前回の挑戦は1992年にまでさかのぼる。最強と言われたヨハン・クライフ率いる‘ドリームチーム’もサンパウロの前に敗れ去り、14年後の今年、その夢を叶えるチャンスを得た。

そして、いよいよ木曜日、決勝進出を懸けてクラブアメリカと対戦する。優勝候補筆頭と目されるバルサへのプレッシャーは相当なもの。さらに、時差ボケによる調整不足を危惧する声もある。とはいえ、これまでも多くの大一番に臨んできた彼らには無用な心配なのかもしれない。

左足太腿を傷め、およそ1ヶ月戦列を離れていたFWハビエル・サビオラが予想を上回る回復ぶりを見せ、今大会の遠征メンバーにも入った。そして、チームドクターからプレー可能のゴーサインも出た。しかし、1ヶ月間試合から離れていたこともあり、いきなりスタメンでプレーすることはまずないが、攻撃陣が手薄となっているバルサにとって、サビオラの戦列復帰は嬉しいニュースをなったことは確かだろう。その一方で、エジミウソンが胃腸炎のため出場に危険信号が灯っているという声も聞こえる。エジミウソンが回復しないようであれば、中盤の底にはモッタが起用されることになりそうだ。また、クラブW杯直前に行われたリーガ、レアル・ソシエダ戦には招集入りしなかったマルケスだがプジョールとCBのコンビを組み、母国のチームの攻撃陣を抑える。

両チームは、今夏バルサがメキシコ・米国ツアーを行った際に1度際親善試合を行っている。その時は最終的に4−4で試合を終えているが、今回は真剣勝負。日本滞在期間もバルサより長く、全北現代を下し勢いもあり、コンディション的にはクラブアメリカの方にアドバンテージがあると言える。しかし、「クラブが手にしたことのないトロフィーを手に入れ、新たなクラブの歴史を作る」と並々ならぬ意欲を見せる本気モードのバルサが勝ちにいく姿に否が応でも期待がかかる。インテルナシオナルが待つ決勝戦に進むのはバルサか、クラブアメリカか?

クラブアメリカ対バルセロナ戦、予想スタメンは以下の通り

<クラブアメリカ>
オチョア、カストロ、オスカル・ロハス、リカルド・ロハス、ダビーノ、ファビアーノ・ペレイラ、ビージャ、アルゲージョ、ブランコ、クラウディオ・ロペス、カバニャス

<バルセロナ>
ビクトル・バルデス、ザンブロッタ、プジョール、マルケス、ジオ、モッタ(またはエジミウソン)、イニエスタ、デコ、ジュリ、ロナウジーニョ、グジョンセン