セリエA第15節、最注目カードは10日夜に行われるラツィオ(ホーム扱い)対ASローマによる伝統の一戦“ローマ・ダービー”。不正判決によるペナルティ「−3p」を負うラツィオは現在6勝5敗3分の勝ち点「18」で7位、対するASローマは10勝2敗2分の勝ち点「32」で首位インテルの「36」に次ぐ2位につけている。

4−3−1−2で挑むラツィオは、代表の存在が身近になりつつある司令塔マウリが“強力2トップ”ロッキとパンデフを操る。またW杯優勝メンバーで主将の右SBオッドのFK精度は高く、得点元となっている。一方、欧州CL決勝トーナメント進出を決めたASローマは、完成度の高い4−2−3−1で勝利を狙う。今季から1トップを張るトッティは、司令塔時代と違い相手のファウルに苦しむ回数が減っている。代表から距離を取り、“水を得た魚”の如く伸び伸びとプレイしており、リガノ(メッシーナFW)とともに既に「9」得点を挙げ得点王を走る。トッティを支えるタッディ、ペロッタ、マンシーニで構成される攻撃は見応えがあり、リーグ最多の「32得点」を誇る。またダブルボランチのデ・ロッシとピザーロに加え、パヌッチ、メクセス、キブーと各国代表を揃えた守備陣は強固で、一試合平均失点は「0.79」。

現時点ではASローマに軍配が上がるが、意地とプライドがぶつかり合うダービーだけに結果予想は無意味だろう。どちらが勝つにせよ、オリンピコは熱狂の渦に包まれる。