フランスの日刊紙‘ル・モンド’が報じたバルセロナ、レアル・マドリー、バレンシア、ベティスの各クラブと自転車競技界での輸血ドーピング騒動の中心人物であるエウフェミアーノ・フエンテス医師との関係について衝撃が走るスペインフットボール界だが、名前を挙げられた各クラブは困惑とともに事実無根であると真っ向から否定する声明を発表している。

バルセロナ:「我々はこの報道を完全に否定する。フエンテス医師と関わった事実もないし、過去にフエンテス医師に仕事を依頼したこともない」。

バレンシア:「唯一言えることは、バレンシアはこれまでに一度たりともフエンテス医師と関係をもったことはないということだ。それに我々はドーピング問題を抱えたこともない」。

ベティス(トマス・カレーロ医師):「私がベティスのメィカルスタッフ責任者となって以来、フエンテス医師とは一度も関係を持ったことはないし、あの報道はまったくのデタラメである」。

レアル・マドリーは、クラブのオフィシャルサイトを通じて、フエンテス医師との直接的、間接的な関わりを完全に否定。「104年のクラブの歴史の中で、メディカルサービス部門で汚点を残すようなことはなく、スポーツ面に置いて価値のある人物を登用し、フェアプレーの精神を守ることに務めてきた」とし、クラブやソシオ、ファンの利益を守るためにも、しかるべき法的手段を取ることも辞さない構えも見せている。

また、レアル・マドリーのロナウドも「フエンテス医師なんて知らないし、名前すら聞いたこともない。ここではスキャンダルとなるようなことはほとんど起きない。僕らは何もしていないんだから。僕らはあらゆる管理下に置かれている。協会やUEFAといった機関からもね。体調が悪い時や、ケガした時には薬を飲むけれど、フィジカルコンディションを向上させるような薬は何も使ってないよ」と断言している。

ドーピング医師との関係を報じられ、困惑の色は隠せないないといった感のある各クラブ。果たして真相は?スペインフットボール界を揺るがすこの報道、しばらく熱を帯びることは間違いないだろう。