2日の英国メディアは、アーセナルのFWティエリ・アンリとアーセン・ベンゲル監督が、激しい口論を繰り広げたと伝えた。『デイリー・ミラー』紙によると、1日のトレーニング中に、翌日のトッテナム戦の欠場を伝えられたアンリは激怒。そのまま、トレーニンググラウンドを後にしたと伝えている。しかし、『スカイ・スポーツ』のインタビューに答えたアンリは、この報道を全面的に否定。欠場を悔やみながらも、首の故障でプレーできる状態ではなかったことを明かした。

「正直に言って、嘘の報道には付き合いきれない。今回のニュースにしても、まったくのデタラメだ。たしかに欠場が決まってショックではあった。でも、口論なんてまったくないよ。今シーズンは、開幕当初からベストコンディションではないんだ。ずっと故障を抱えたままプレーしていた。でも、今の状態では、逆にチームの役に立てない。だから欠場を決めたんだ」

 エースを故障で失ったアーセナルだが、2日のノースロンドンダービーは3−0の快勝。スタンドで試合を見守ったアンリも、チームメイトと喜びを分かち合った。しかし、復帰時期について聞かれたフランス代表FWは、明確な回答を避けている。

「とにかく、少し休むことにした。復帰の時期はまだ分からない。今シーズンは、開幕から疲れがあった。それに、僕はチャンピオンズ・リーグとワールドカップで決勝を戦って、その両方で敗れたんだ。それは決して簡単なことではないよ。いまは身体と相談して、ベストの状態でチームに貢献できるようにしたい」

 トッテナム戦の勝利で、3位まで順位を上げたアーセナル。しかし、首位マンチェスター・ユナイテッドとの勝点差16は、依然として縮まらない。そして、追い討ちをかけるように、チームの大黒柱が離脱。アーセナルにしてみれば、メディアのデタラメに付き合う暇はないというのが本音だろう。