プレミアリーグの覇権を争うマンチェスター・ユナイテッドとチェルシーの直接対決を日曜日(26日)に控え、両チームの選手が早くも火花を散らしている。まず口火を切ったのは、マンUのクリスチアーノ・ロナウドだ。この22歳のポルトガル代表は、スター軍団チェルシーの成功の秘訣が、ひとえに同胞の監督、ジョゼ・モウリーニョのおかげだと言い切った。

「モウリーニョは同じポルトガル人だし、彼のことを悪く言うつもりはない。むしろ、彼がいなくなったチェルシーがどうなるか見てみたい。急に結果が出なくなるかもね」

 さらにロナウドは、アンドリー・シェフチェンコとミヒャエル・バラックを獲得した大型補強も、プレミア王者の戦力アップにはつながっていないという。

「チェルシーは昨年とほぼ同じ。シェフチェンコとバラックが入っても、大きく変わってないね。それに、ウチとチェルシーの間にもライバル関係はあるけど、マンチェスター・ダービーに比べれば、別に大きな試合でもない。アーセナル戦やリバプール戦にも及ばないね」

 一方、ロナウドの発言に対し、チェルシーのフランク・ランパードは冷静な態度で反論している。

「どんなクラブでも、監督の存在は重要だよ。ユナイテッドだって、アレックス・ファーガソン監督の存在なしに、過去の成功はなかっただろ? それに、シェフチェンコとバラックの能力も、いまさら説明する必要はないよね? 2人とも素晴らしいキャリアを積んできているし、チェルシーでも結果を出しているよ。モウリーニョ監督はよく言うんだ。『ビッグゲームは試合の数日前からはじまる』ってね。新聞やテレビが騒ぎ出すと、試合の重要さを実感するし、集中力も高まるよ」

 勝点差わずか3で首位争いを演じる両者は、奇しくもミッドウィークのチャンピオンズ・リーグで敗れている。イングランド・フットボールの趨勢を決める一戦は、両チームにとって絶対に落とせない試合となりそうだ。