チャンピオンズ・リーグのPSV戦(22日)で2−0の勝利を収め、グループリーグの首位通過を決めたリバプール。しかし、前半だけで、シャビ・アロンソとマルク・ゴンザレスがケガで交代を余儀なくされると、78分にはジャーメイン・ペナントも負傷退場。1試合で3人のMFを失ったラファエル・ベニテス監督は、その複雑な心境を語った。

「選手やファン、そしてクラブにとって、意味のある勝利だ。しかし、ケガで3人も失うというのは、犠牲が大きすぎる。今日のように、負傷退場が続くと、采配は困難を極める。前半で2人も失うと、監督に出来ることは限られてしまうんだ。3人の中では、ゴンザレスの状態が一番深刻だ。シャビも復帰まで時間がかかるかもしれない。ペナントは、足が痙攣しただけで、大きな問題はなさそうだ」

 一方ベニテスは、本職のセントラルMFのポジションで先発出場し、先制点を奪ったMFスティーブン・ジェラードの活躍に目を細めた。

「スティーブンのゴールは非常に嬉しいね。これで自信を取り戻してくれるだろう。シャビが途中退場して、難しい試合になったが、希望していた中盤のセンターで素晴らしい活躍を見せてくれた」

 PSVのロナルド・クーマン監督から、「まったく太刀打ちできなかった」と称賛されたジェラード。3選手の負傷退場という大きな代償で掴んだ勝利は、悩めるキャプテンに完全復活のきっかけを与えたようだ。